山田涼介主演の『セミオトコ』はまるで“おとぎ話”のよう
<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>
大人になってから久しく、セミのことなど考える機会はありませんでした。なのに今、私はギラギラとその辺の樹を睨めつけ、もしや羽化寸前のセミはいまいかと探しています。それというのもそう……『セミオトコ』(テレビ朝日系)のせいなのです。
セミオトコとは、怪人でもなんでもなく、絶世の美男子・山田涼介さんのこと。山田さんは今、同名のドラマにセミオトコの“セミオ”役で主演しています。
冴えないアラサー女性・由香(木南晴夏さん)の前に突然現れ、助けてくれたお礼に「命がつきるまでの7日間、そばにいたい」と申し出るセミオ。セミオは、由香好みの男性の姿になった、セミの化身です。
「自分にできることならなんでもする」という彼に、由香は、「生きてていいんだよって、言って……。そっと、抱きしめてください」と頼みます。なんて哀しく、なんて切なる願いでしょうか。でもきっと、こう思ったことのある人は死ぬほど多い。私も、あります。
「生きてていいんだよ」
やさしく由香を抱いて赦すセミオ、いや山田さんのまばゆさときたら、大天使も吹っ飛びそう。美しさで人を赦すということ――その宿命を背負っているのが、山田涼介さんという人なのです。
いつぞやのHey! Say! JUMP公演の際、終始大声を出して騒がしい一団がおりました。まわりも顔をしかめ、「ちょっと一言言ってやるか!」と思ったそのとき、山田さんのソロが始まりました。“騒がし団”はスイッチを切られたように静まり、彼に釘付けに。
そして山田さんがシャツをはだけ、その美々しい身体までもさらしてくれた瞬間! 騒がし団のひとりが、感極まって「ありがとうございます……!」ともらしたのです。振り向くと、彼女の顔は感動にゆがみ、目は涙でクソ潤み。おそらく彼女は、山田さんの美に何かを諭され、そして赦されたのです。気がつけば、他の人たちも「ですよね、ありがとうですよね」とうなずいて、彼に見入っていました。
見る者に赦しを与えられるほどの美しさ。そんなものをもった人はそうはおらず、たとえもっていたとしても正面から向き合うのはさぞや重荷だろうと思います。だから、そのしんどさから逃れるため、さっさと“おっさん”になって頬かむりする人もいる。でも山田さんは違います。
「美しい」をまっとうするという侠気(きょうき)。それが、山田涼介。
7日間、セミオはその美しさとやさしさで由香を癒やしていくのでしょう。私たちは由香に自分をなぞらえて、セミオに包まれることができます。極上のフェアリーテイルになりそうな本作。今後の展開に、期待が高まります。
<文/みきーる イラスト/二平瑞樹>
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セミオトコってどんな役なの?
美しさに釘付け&感謝するファン
みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』