神田沙也加が離婚。子ども欲しい/欲しくない…で破局する夫婦は多い
<亀山早苗の不倫時評>
次々と報道される有名人の離婚トラブル。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)
結婚して2年目で転職、その仕事が自分に合い、出産を先延ばししたくなったというのはケイコさん(36歳)だ。彼女は29歳で結婚、もともと出産にはそれほど熱意がなかったが、「いずれは」とは考えていたという。ところが転職した会社で仕事に目覚めた。
「夫は5歳年上だったので、早く子どもがほしかったみたいですね。だけど私は子どもは当分いいやと思ってしまって。
それから話し合いもしたけど、ほしい、ほしくないで話は平行線。結局、夫が『好きな人ができた』と言いだし、私が33歳のときに離婚しました。いくら平行線だからって、いきなり外に女性を作るのはルール違反だと思ったけど、当時はめんどうだから、それでもいいかと」
新しい住まいの初期費用だけ夫に出してもらい、彼女は家を出た。1年後、たまたま近くを通ったら、家からお腹の大きな女性が出てきて、さすがにびっくりしたという。
「怒りはありませんでした。それほどまでに子どもがほしかったのか、子どもを産んでくれる女性なら誰でもよかったのか、と虚しくはなりましたけどね」
彼女は今も優先順位は仕事にあるという。つきあっている男性はいるが、結婚したいとも思っていない。
「今の彼も独身でいいという人なので気が楽です。私には子どもを産みたいという遺伝子がないのかもしれません。でもそれっていけないことではないでしょう?」
子どもを産む自由もあれば、産まない自由もあるのは当然である。
女優で歌手の神田沙也加さん(33)と、俳優の村田允さん(42)が、この夏、結婚して2年余りで離婚したことを、それぞれブログで報告した。中でも話題になっているのは、村田さんが書いた「子どもがほしかった私と、前向きになれなかった彼女とで折り合いがつかず」という一文。 子どもをもつことに前向きではなかったという事象をとらえた表現だが、「子どもを持たないことを後ろ向きのように言うな」などの批判が生じているとか。そういう意味ではないはずだが。 それはともあれ、妻が子どもをほしがらないというケース、今は珍しくない。
理由はひとそれぞれだろう。仕事が乗ってきてキャリアを中断したくない、子どもを育てる自信がない、自由を奪われたくない、夫との関係が子どもを育てる上で盤石だと思えない、そもそも自分の遺伝子を残すことに興味がない、自分の育った環境を考えると子どもをもちたいと思えないなど、10人いれば10人の理由があるのかもしれない。 結婚前に話し合っておけばいいのだろうが、恋愛で盛り上がって,子どものことを話す余裕もなく結婚してしまうこともあるし、女性がほしくないと言っても結婚すれば変わるだろうと男性側が期待して結婚に突き進んでしまうこともある。
転職で仕事が楽しくなって

写真はイメージです(以下同じ)

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