何を食べるか、ダイエット情報より“自分の体”に聞いてみて。お腹も心も満たされる|印度カリー子さんインタビュー
スパイス料理研究家&スパイス専門店代表取締役として幅広く活動し、メディアにも引っ張りだこの印度カリー子さん。
人生を変えたスパイスの魅力やスパイスへの情熱を語ってもらった前回までに続き、今回は健康や美容面におけるスパイスのメリットを聞きました。
【第1回】⇒「カレーで人生が変わった」東大の院でスパイス研究・印度カリー子25歳。スパイスは“ダイヤの原石”
【第2回】⇒料理を一気に楽しくする“100均アイテム”見逃してない?塩と組み合わせるだけ|印度カリー子さんインタビュー
――スパイスはおいしいだけじゃなくさまざまな効能もありますよね。『印度カリー子のスパイススープ』(世界文化社刊)でもスパイスごとの効能が紹介されていますが、毎日スパイスを食べているカリー子さんも効能は実感していますか?
カリー子:スパイスってゼロをプラスにするというよりも、マイナスをゼロにするのが得意なので、何も気にならなくなったって感じですかね。この現代社会において、体の状態をいつも万全に整えている人なんて本当にごく少数だと思うんです。私もそうなんですけど、睡眠や食事のリズムが乱れがちの人が多いですし。そんななかで出てきてしまう不調をニュートラルに戻してくれるというか。
――多少無理をしても体調を崩しにくくなったら、嬉しいですよね。
カリー子:そうですね。私はたぶんけっこう働いているほうだと思うんですけど、体調を崩すことはあんまりないです。スパイスは薬品ではないので、正確にどれがどこに効いているというのは言えないですけどね。
――カリー子さんはスパイスカレーを食べるときに食事瞑想(マインドフルネスイーティング)を取り入れることでダイエットにも成功したそうですね。
カリー子:はい。食事瞑想とは目の前にある食べ物に全神経を向けてゆっくり食事をすることで瞑想と同じような効果が得られるというものなんですけど、これで7キロ痩せられました。
――具体的にはどんなふうに行うんですか?
カリー子:「どこが不調?」「何を食べたい?」など自分に質問してから料理を作り、五感をフル活用して「香り」「食感」「色合い」「刺激」などを楽しみながら時間をかけてゆっくり食べます。そうすると、いつも食べている量の半分くらいでお腹いっぱいになるので最初は驚きました。ゆっくり食べるので満腹中枢が刺激されますし、ただかき込む食事と違って満足感も高いですからね。
――食事瞑想はスパイスに出会う前から実践していたんですか?
カリー子:出会う少し前に知って試したことがあったんですけど、その時はうまくいかなかったんです。よく知っている食べものでやってもわかりにくくて。でも、スパイスカレーやスパイススープで実践してみたら、「こういうことか」ってわかったんですよね。食事瞑想は自分がよく知らないおいしい食べもののほうがやりやすいのかもしれません。

印度カリー子さん
スパイスは体をニュートラルにしてくれる
スパイス×食事瞑想でダイエットにも成功
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