ドラマ『BG』で、木村拓哉をなめてかかる“ツンデレ3人衆”って?
<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>
木村拓哉さん主演『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)が始まりました。2018年に放送された同名作の続編で、民間警備会社に勤めていた主人公・島崎章(木村さん)は、人命より利益を重んじる社長と相容れず、私設ボディーガードとしての道を選びます。
本作で私が注目するのは、木村さん演じる章の“大人のなめられ力”! これが、めちゃめちゃ光っています。
章に“なめた口”をきいてくるのは、“ツンデレ3人衆”とでも呼びたい3人の男子たち。章の息子で中学生の島崎瞬(田中奏生さん)、押しかけバディの高梨雅也(斎藤工さん)、そしてカフェ店員の中島小次郎(道枝駿佑さん/なにわ男子・関西ジャニーズJr.)です。
まず、裕福な母より父と暮らすことを選んだ瞬は、将来の道に悩み「お前だってこれからいくらでも夢見れるでしょう?」と章に励まされるも、「無理でしょ? 親はバツイチ。いい年こいて会社辞めた。現実知りすぎてるから」とバッサリ。章、しょんぼり……。
続いて元同僚の高梨は、「雇う余裕がないから」と章に断られても、「ひとりでできんのかよ?」「ま、食わしてくれたらいいっスよ」と、どこまでも上から目線で食い下がります。章、ぐぬぬ……。
さらに章の事務所のビルにあるカフェ店員の中島は、「人件費ってばかにならないし、ここ、古いわりに家賃そこそこするし、宣伝がんばったほうがいいッスよ」と、客で、しかも目上の章に歯に衣着せない物言いをします。「……ご親切にどうも」と、章。
で、瞬も高梨も中島も、章にキビシイことを言うくせに、なんだかんだと彼から離れようとしないのです。動物が本能でやさしい人を見抜いて懐くように、ツンデレ3人衆もその実“章大好き倶楽部”な模様。ボディガードとして活躍する章ですが、ぶつかってくる人はノーガードで受け止める度量があるから、愛されるのだと思います。
そんな章という人物と同化して、表現できる木村さんのすごさよ。
木村さんのラジオでも、インタビューでも、特に音声だけを聴いてみるとわかりやすいのですが、相手が大人でも子供でも著名人でもそうでなくても、値踏みや損得勘定が一切なく、その声にはただ対等な愛と敬意だけが乗っています。
偉ぶらず、誰に対してもフラットな架け橋を渡せるのは、木村拓哉という人がもつ希有な魅力のひとつではないでしょうか。そういう木村さんが演じるから説得力があるし、章は血の通った“生きたキャラクター”として輝いています。
役者が単なる“昭和のおっさん”なら、必ず嘘くささが表出するはず。章は意地っ張りな男子も惚れる“令和の大人男性”の象徴で、彼に息を吹き込んだ木村さんの人間力は、やはりただごとではありません。一度でいいから、章にちょっと生意気なことを言って、困らせてみたいものですね……!
<文/みきーる イラスト/二平瑞樹>
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みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』