マッサージや育乳ブラで胸は大きくならない!人気の上原恵理医師がバッサリ
SNSで人気の美容外科医・皮膚科医の上原恵理先生。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でもおなじみかもしれませんね。
小顔マッサージやフェイスローラーはお肌をいためる元など、今までの美容の“常識”として信じられてきたことをくつがえす正しい知識が、今SNSで超話題です。
そんな人気のえりりん先生の初の著書『すっぴんクオリティをあげる さわらない美容』が重版されました。今回は、その中からおっぱいについてご紹介します。教えて、えりりん先生!
※本稿は、上原恵理『すっぴんクォリティを上げる さわらない美容』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

先生:せっかくだから、顔だけじゃなくて、ボディの話もしよっか。えりりん、形成外科医だし、おっぱいの手術がもともとは専門だったの。
「顔は小さくしたい、でも胸は大きくしたい」って、えりりんもできることならそうなりたい。スリムボディなのに胸はデカいって、チートな人が存在するから、努力でなんとかしたくなるのよね。ああ~健気な同志たちよ!
聞き手:先生の答え、もう見えてます。マッサージで胸の大きさが変わるわけない、って言うんでしょう!?
先生:察しがいいね。その通り(はぁと) 胸の大きさを決めるのは乳腺と脂肪。パイオツカイデーになるにはこれらを大きくするか増やすかなんだけど、揉んだり吸引したりすることで乳腺や脂肪が大きくなったり増えたりすることはありません。
聞き手:先生、古っ。でも揉むと大きくなるって昔からいいますよね?
先生:医学的にナッシング! 揉んだら大きくなるっていうのは、揉んだことでバストが腫れているだけ。顔をビンタすれば腫れるように、乳だって刺激を与えれば腫れます。
乳エステのお店はその腫れが引く頃合い、例えば「2週間後にまた来い」って言うわけでしょ。定期的に来いっていうのは、定期的に腫らすためですよ。でも、あれは炎症を起こしているってことだから、すぐにやめたほうがいい。
さらにただ腫れるだけじゃなくて、揉み続けることでクーパー靱帯(じんたい)や筋膜が伸びたり切れたりして、逆にバストが早く垂れ下がる未来が待っています。
クーパー靱帯はコラーゲンを主成分とした硬い結合組織で、乳腺を皮膚や筋肉につなぎとめてバストの形状を保つ組織です。これが乳房をキレイな丸い形に保っています。
聞き手:背中からぜい肉を引っ張ってくるのはどうですか? 着てるうちにバストアップする育乳ブラとか! 寄せまくってるうちに、脂肪が移動する可能性はないですか!?
先生:そんな簡単に脂肪が引っ越すか! 手術でだって、電気メスで脂肪を切り貼りして大掛かりなんだぞ!
いくら寄せても下着で元の乳の大きさや形が変わるわけがありません。ブラつけ名人は下着をつけている間だけはたっぷり寄せてバストアップしてるんだけど、いくらそれを継続しても移動はありえません。
産後の授乳期には、天然の女性ホルモンの影響で大きくなりますけど、それ以外で成長期を過ぎたら胸は育ちません。
聞き手:成長期の間にバストアップを意識した生活を送っていたらいまより大きくなってたんですかね? 「からあげを食べたら大きくなる」「大豆イソフラボンで大きくなる」とかあるじゃないですか。それなら、過去に戻ってやり直したい……。
先生:個人差はありますけど、人間の成長期は25歳くらいまではだら~んと続いてるとはいわれています。だから、それまでの間は成長する可能性はゼロではないですね。
乳腺は女性ホルモンによって大きくなるから、それで女性ホルモンと似た作用をする「大豆イソフラボン」が流行りましたけど、これはまだまだ解明されていないことが多いのよね。

上原恵理「すっぴんクオリティを上げる さわらない美容」KADOKAWA提供
「誇り高き微乳でいよう」日本貧乳協会会長より
下着で元の乳の大きさや形が変わるわけがありません
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