いっぽう、残念なエピソードもあるようで……。紗季さん(仮名)が選んだのは、都内の有名大学病院。
「無痛分娩に24時間対応していることが、選んだ決め手でした。けれど結果としては、緊急帝王切開を行なわなければならないことになり、払った費用も一時金や保険金を差し引いても50万~60万円に上ってしまいました。わたしの場合は帝王切開での出血が2リットル近くと大量、ゲッソリした心身に産後の痛みが重なってツラかったです。しかし、さすが大学病院。医療従事者はベテランばかりで、産前産後のケアや最新の設備は申し分のないものでした。そんななか残念だったのは、病院食ですね……」
無事に出産を終えた紗季さんに出されたのは、大学病院の“いかにも”な病院食でした。

おかずはナスの和えものと卵焼き

ちょっとしたデザートに思わず涙した七夕の日のメニュー
「おそらく他病棟の入院食とほぼ同じ内容なので、かなり質素でした。健康なときなら美味しくもまずくもない学食や社食といった感想になるでしょうが、産後は味わう余裕もなくガツガツ食べ、七夕の日に出たささやかなデザートでも思わず感激の涙が……。でもやっぱり、お見舞いに来てくれる親族に、食べものや飲みものの差し入れをもっとちゃんとお願いしておけばよかったなと後悔しています。常に飢えてましたから」
最後は、里帰りをするべく富山県の総合病院を選んだれいさん(
@rachel_0811_mam)が「今見ても、私かわいそう」というコメントとともに投稿したメニュー。

おかずはまさかの「かまぼことサラダのみ」

産後のある日の朝ごはん
「健診は自宅に近いところに通い、出産は地元の総合病院に決めました。選んだ理由は総合病院だとさまざまな科が入っているので、何かあったときでもすぐに対応してもらえて安心だからです。出産は予定どおり普通分娩で、追加料金5000円くらいで個室に入りました」
出産育児一時金でほぼまかなえたという、れいさんの出産入院。しかし、出されたメニューは想像以上のものでした。
「総合病院なので食事が簡素であることは想定していましたが……。さすがすぎるなとは思いましたね。写真を見せると、家族・友人はみんな絶句して笑っていました」
それでも「次また出産するとしても“総合病院の安心感”を選択します。せいぜい1週間くらいのことなので」とれいさん。出産場所を選ぶ上で何を優先するかは、人それぞれなのです。
豪華なものからガッカリメニューまで、今後もこのハッシュタグには注目ですね。みなさんの産婦人科ご飯は、どうでしたか?
<文/山田茉美>