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マツコの番組でプチ炎上、“ドロドロ寸前のアイス”を推した荒井さんの反論

それでも“ドロドロになる寸前”を勧めたい理由

 わかっていたことですけど、テレビに出て限られた時間の中で情報を伝えるのは難しいですよね。僕は多くの皆さんの好きな固いアイスを否定したいわけではなく、別の食べ方もあるよと提案をしたかったんです。余計なお世話かもしれないけど、知らないのは本当にもったいないんですよ~。
「レディーボーデン グリーンティー」

(画像:シズリーナさん公式Instagramより)

 意外と知られていないんですが、品質保持のために定められたアイスクリームの温度と、人間が冷たいものを美味しいと感じる温度って、じつはメチャクチャ差があるんです。  市販のアイスは、製造工場から販売店へ輸送するまでに、品質保持のため「マイナス30度以下」までアイスを凍らせて送り届けられます。各販売店の保管温度は「マイナス20度前後」で、各家庭の冷凍庫の保管温度では「マイナス18度以下」で保存するようにアイスのパッケージ裏に注意書きが記載されています。  これに対し、人間が冷たいものを美味しく感じる(風味やコクなどを感じる)温度域は「0度~10度」なんですよ(学生時代に調査した結果です)。 アイスの食べごろ温度 家庭の冷凍庫から出したマイナス18度のアイスを食べても、主に冷たさしか感じられていないのでは? と気がついた僕は、アイスの素材の美味しさを知りたいと思い右手に温度計、左手にはストップウォッチを装備し、アイスの食べごろ時間を追求するようになりました。

“食感MAX”の原点は、工場できたての「雪見だいふく」

 自分の人生の中で一番影響を受けたのが、2018年に訪れた雪見だいふくの工場(※一般公開されていません)で気づかされた、工場できたて「雪見だいふく」の味です。市販の雪見だいふくも美味しいと思っていたのに、できたてはさらにその上をいっていました。
工場できたての「雪見だいふく」※2018年撮影

工場できたての「雪見だいふく」※2018年撮影

工場できたての「雪見だいふく」※2018年撮影

工場できたての「雪見だいふく」※2018年撮影

 そこで、その感動体験を自宅でもう一度味わいたいと思いさらに研究を進めた結果、「マイナス5度」の状態にしたアイスが、工場できたて食感に一番近い味でした。  冷凍庫から取り出して「常温」で溶かそうとすると、気温に左右されすぎて食べごろの計測が困難な上に、外側からドロドロに溶けてしまい工場できたての食感にはなりませんでした。でも冷蔵庫の「4度前後」の環境を利用することで、アイス全体の温度を中心部から均等にマイナス5度にさせてくれることを発見したんです。 雪見だいふくの食べごろ温度を探る ということで、全ての商品をこの「マイナス5度」にさせる時間が、番組で紹介した“食感MAX”の時間だったんです。 【参考記事】⇒「雪見だいふく」をベストな柔らかさにする方法を発見。お餅が「びよーん」
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シズリーナ考案“食感MAX”の時間リスト
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