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渋谷ハロウィン、今年も混雑?「コロナは怖くない」という20代も

毎年頭を抱えている渋谷区の意見は?

 渋谷区は昨年、ハロウィン期間中の安全対策として、区内での酒類販売自粛を含む「路上飲酒禁止条例」を施行した。また警視庁も数百人の機動隊員を投入。万全の態勢で当日に備えた。これにより大きなトラブルは回避できたものの、網の目をかいくぐり酒類を持ち込む者や、改造車での侵入による騒音、ゴミ問題、痴漢被害など、少なからずの課題を残す結果となった。渋谷区住民や商店街は、一部の訪問者たちのマナーの悪さに毎年頭を悩ませているという。 「県外のコや普段渋谷で遊んでいないコたちが大騒ぎしているだけであって、僕を含めて渋谷でずっと遊んでいるやつらからすると迷惑でしかない」  こう語るのは、渋谷区観光協会の観光大使、あっくん。
あっくん

渋谷区観光大使・あっくん

「渋谷のギャルってハロウィンで遊んでるって思われがちなんですけど、逆に街を守るために『渋谷を汚すなよ、暴れるなよ』って呼びかけているんです」  昨年は周囲のインフルエンサーたちに声をかけ、ゴミ拾い活動を行ったという。「今年もやります。みんな渋谷の街が大好きだから、マイナスのイメージを持ってほしくない気持ちは同じ」 【渋谷区観光大使・あっくん】 日本一のお祭り男、「渋谷で会える」パリピの教祖、サウナアドバイザーなど多彩な顔を持つ。現在はアーティスト業やタレントとして活動中。

著名人たちによるハロウィンのマナー啓蒙PR動画も

 また、渋谷区観光協会は昨年、ラッパーのZeebra氏を筆頭に、著名人たちによるハロウィンのマナー啓蒙PR動画を配信した。 「区がイベントを主催すれば、人数を分散させることも明確なルールを決めることもできる。しかし、そのための場所がないのが現状。僕たちは規制をすることの難しさも理解しています。いま僕たちにできることは、マナー啓蒙をしていくことなんじゃないかと」  今年、渋谷区は「感染“0”」「迷惑行為“0”」をスローガンに掲げ、マナーの向上に努めるという。「今年渋谷区はバーチャルハロウィンを推奨しています。それが成功するか失敗するかと悩むよりも、ポジティブに考えたい。今後はリアルでもバーチャルでも世界が広がってくれたらうれしいですね」  コロナ禍で世の中が大きく変化していく中、渋谷ハロウィンも新たな課題を迎える。区の努力をムダにしないために、今年は「参加しない」「バーチャルで参加する」という選択肢も必要になりそうだ。
原田曜平氏

原田曜平氏

【マーケティングアナリスト・原田曜平氏】 若者研究とメディア研究を中心に、次世代に関わるさまざまな研究を行っている。著書に『ヤンキー経済』(幻冬舎)、『さとり世代』(KADOKAWA)ほか。
岡本恭和氏

岡本恭和氏

【「日本ハッピーハロウィン協会」会長・岡本恭和氏】 自身を”かぼちゃ王子”と名乗り、日本におけるハロウィン文化の普及のために地域でのイベント協力や商店街、企業へのアドバイスや情報提供などをしている。 <取材・文・撮影/瀬戸大希 櫻井れき 時弘好香>
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