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失恋を機に引っ越したら大失敗。高い家賃でつかまされたトホホ物件

引っ越し先で待っていたものは

「マンションはこじんまりとしたオーナー物件で、家賃を2万円上げたとはいえ街の相場よりはやや安めだったので『何かあるのかな』と、気にはなってはいました。不動産屋さんに聞いても何も教えてくれませんでしたが、その理由が分かったのが、引っ越してすぐの週末でした」  平日は仕事でほぼ家にいない佳奈美さん。引っ越してすぐの土曜日に家でゴロゴロしていると「でさあ、フィッシュボーンアレンジしてえ……」と、ハッキリと女性の声が聞こえるではありませんか。一体誰!? と聞き耳を立てると、隣の部屋の人の話し声だったようです。 春のトホホ「それはそれはハッキリと、会話の内容まで聞こえてきました。どうやら隣の部屋に住むのは、独身の看護師女性。ちなみに彼氏はいないようで、勝手に親近感を覚えました。その時は結婚式に出席する服装の話をしていました。ね? これくらい丸聞こえなんですよ(笑)。そのマンション、隣の部屋のスマホのバイブを自分のものと間違えるほどに壁が薄かったんです! ちなみに構造は鉄骨です」  ああ、鉄筋と鉄骨を間違える……不動産に詳しくない人あるあるですね。鉄骨って、鉄筋と一文字違いなのに、防音性が格段に下がっちゃうんですよね。 「そしてさらに驚いたのは、隣の隣の部屋の声まで聞こえたことです」

2つ隣の部屋からイチャイチャ声が

 その声に気づいたのは、引っ越して少したった夏のこと。網戸にして涼んでいたら、「んも~だめ……やだくすぐったあい」というような、明らかにソレの始まりの声が聞こえたそうです。 「小さい声でしたが、かすかにイチャコラしている声がする。一体どこから……と思って耳をすませると、どうも隣……ではなくさらにその隣が、おっぱじめようとしていたみたいです。さすがにテレビをつけて聞かないようにしましたが、この時、ここにいたら運気が下がるって思いましたね」 カップル 実は佳奈美さん、隣人トラブルに加え、オーナーからの過干渉にもジワリと悩んでいたとか。1階に住むオーナーさんは、ゴミ出しや掃除の管理をしてくれるとはいえ、会えば「いつも遅いんだね。何してるの?」と、結構プライベートなことを細かく聞いてくる人だったそうです。  こうして1年ほどでまた引っ越しを決めた佳奈美さん。次は普通にネットで検索した不動産屋で、時間をかけて部屋を探して契約したといいます。 「失恋の落ち込みは緩和されたけど、痛い失敗に失敗が上塗りされました。失恋の傷は恋愛で埋めちゃだめっていいますが、気分転換で生活環境を変えるときにも慎重になることをおすすめします。失恋直後ってやっぱり、冷静じゃないですからね」  ちなみに彼女はこの春また引っ越し予定だとか。新しい部屋に問題がないかは、この一件以降、慎重に調べるようになったといいます。 ―春のトホホエピソード― <文/しおえり真生>
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