失恋を機に引っ越したら大失敗。高い家賃でつかまされたトホホ物件
引っ越し先で待っていたものは
「それはそれはハッキリと、会話の内容まで聞こえてきました。どうやら隣の部屋に住むのは、独身の看護師女性。ちなみに彼氏はいないようで、勝手に親近感を覚えました。その時は結婚式に出席する服装の話をしていました。ね? これくらい丸聞こえなんですよ(笑)。そのマンション、隣の部屋のスマホのバイブを自分のものと間違えるほどに壁が薄かったんです! ちなみに構造は鉄骨です」
ああ、鉄筋と鉄骨を間違える……不動産に詳しくない人あるあるですね。鉄骨って、鉄筋と一文字違いなのに、防音性が格段に下がっちゃうんですよね。
「そしてさらに驚いたのは、隣の隣の部屋の声まで聞こえたことです」
2つ隣の部屋からイチャイチャ声が
実は佳奈美さん、隣人トラブルに加え、オーナーからの過干渉にもジワリと悩んでいたとか。1階に住むオーナーさんは、ゴミ出しや掃除の管理をしてくれるとはいえ、会えば「いつも遅いんだね。何してるの?」と、結構プライベートなことを細かく聞いてくる人だったそうです。
こうして1年ほどでまた引っ越しを決めた佳奈美さん。次は普通にネットで検索した不動産屋で、時間をかけて部屋を探して契約したといいます。
「失恋の落ち込みは緩和されたけど、痛い失敗に失敗が上塗りされました。失恋の傷は恋愛で埋めちゃだめっていいますが、気分転換で生活環境を変えるときにも慎重になることをおすすめします。失恋直後ってやっぱり、冷静じゃないですからね」
ちなみに彼女はこの春また引っ越し予定だとか。新しい部屋に問題がないかは、この一件以降、慎重に調べるようになったといいます。
―春のトホホエピソード―
<文/しおえり真生> 1
2


