アラフォーの頃から、いろいろな部分に老けを感じる今日この頃。でも、お肌ケアやダイエットに比べて、髪はつい後回しになってしまいますよね。ところが、マスクで顔半分隠れていても老けて見える…これ、髪のせいじゃん!? そこで、実は知らないことも多い女性の頭髪ケアについて、第一人者の浜中聡子医師に教えてもらおう！と、先生が院長をつとめる「クレアージュ東京 エイジングケアクリニック」（東京・有楽町。以下、クレアージュ東京）に伺いました。 聞き手は、女子SPA!の連載「おとなの美髪」でおなじみの元井里奈さん（39）。元井さんは、20代で髪がボロボロになり、ケアに目覚めて今の美しい黒髪を取り戻し、毛髪診断士の資格まで取った人です。 ※クレアージュ東京は、薄毛治療をはじめ、お肌の美容施術（しみ、しわ、たるみ治療など）、更年期障害の治療などをそなえたエイジングケアの総合クリニック（自由診療）。無料カウンセリングや初診も、オンライン受診できます。 女性の頭髪外来は、系列クリニックのクレアージュ大阪、Dクリニック クレアージュ外来（札幌、名古屋、福岡）にも。 女子SPA!：私も40歳すぎて髪がペタンコになって薄毛の恐怖を感じまして、「見た目年齢は髪で決まる!?」と思ったんです。髪は見た目の面積が顔より広くて、メイクでごまかせない…。 浜中：年齢が上がるほど、髪の質が、健康か不健康かの印象につながるんですよね。ところが、髪の後ろは自分では見えないから、気がつかないんです。実は後ろ姿に、人生の積み重ねが出る。後ろ姿がさびしいと、幸が薄そうというか。 元井：わかります。私自身、若いころに髪を脱色してピンクや金髪にしたり、ストレートパーマをかけたり、好き放題やっていました。すごく髪が傷んでいて。こんな汚髪では、顔面をどう頑張ってもきれいに見えないな、と気づいたんです。 アンチエイジングのためには、顔面だけをいじるより、髪をケアするほうがコスパがいいと実感します。 ＜髪にダメージが蓄積しがちな人の例＞ □パーマ、ストレートパーマを長年かけている □ヘアカラーやブリーチを長年やっている □睡眠不足ぎみ、寝る時間が不規則 □食事の栄養バランスはあまり考えていない □生理不順や更年期などホルモンバランスが崩れている 髪の老化が気になる人は… クレアージュ東京のサイトでチェック＞＞＞ 浜中：女性ホルモンの分泌量は20代がピーク。髪に関しては、毛髪量などに恵まれていれば30代後半まで持ちますが、それ以降は、誰でも下り坂になってきます。　 ＜あなたの髪の下り坂、どのぐらい進んでる？＞ □ツヤがなくなってきた □毛先が乾燥して、うねってきた □毛が細く柔らかくなって、ペタンコになってきた □抜け毛が増えてきた □分け目から見える地肌が広くなってきた □全体に薄毛になってきた 女子SPA!：いちばん嫌なゴール「薄毛」を遅らせるために、何歳ぐらいからケアすべきですか？ 浜中：私は「35歳ぐらいから」と言っています。というのは、髪って異常に気づいてから、すぐには改善しないんです。すでに生えている毛は死んじゃった細胞ですから。 女子SPA!：えっ。髪は死んだ細胞？ 浜中：そう。だって髪を切っても痛くないでしょ？ だから、「これから生えてくる毛」に何ができるかがポイント。そのためには頭皮ケア、食事、睡眠といった「土台」を整える“先行投資”が必須です。髪は1ケ月1センチぐらいしか伸びないので、「髪が変わった」と実感するには時間がかかるんです。 元井：私は3年かかりました。生活習慣を変えてから「髪がきれいになった」と感じるまで3年。と言うと皆さん引くんですけど、「いやいや、いつか髪の変化が現れるんだから、早めに腹を括ったほうがいいですよ」とお伝えしていますね。 薄毛の危険度を知る チェックリストはコチラ＞＞＞ 女子SPA!：髪が死んだ細胞なら、毛の補修剤とかオイルとか塗りたくっても意味がないんでしょうか？ 浜中：まとまりをよくしたり、保湿にはなりますけど、髪が再生するわけではないです。 元井：これから生える毛には一切関係ないですよね。私も初めは、「塗って10分置くトリートメントを30分置く」とかやりましたが、意味なかったですね（笑）。 ＜要注意なホームケアの例＞ □1日に2回、シャンプーしている □抜け毛が怖くて、数日に1度しかシャンプーしない □ドライヤーをかけずに自然乾燥させている □「オーガニック」なシャンプーを何となく使っている □毛に何かを塗ることで、髪質を良くしようとしている 浜中：髪が気になってくると、まず低刺激のシャプーに変える人が多いですが、あれも難しくて。「万人に合うシャンプー」ってないんですよ。頭皮の状態や髪の長さや年齢によって、合うものが違います。中には、“オーガニック”にこだわって、必要な脱脂力がないシャプーを無理やり使う方も多くて、「あれ？これ洗えてなくない？」みたいな。 元井：ノンシリコンがいい、とも限りませんよね。私ぐらい長い髪だと、シリコンは必要です。 浜中：自分に合うシャンプーを選ぶには、①洗いあがりの状態　②翌朝の状態　③脂っぽくなる夕方、この3点で見て、ご自分に合うものを考えるといいです。 元井：少しでも脂が残るのが嫌で、キュパキュパな状態にしたい方もいます。それで1日に2回シャプーしたり、ガシガシ洗ってしまうのはよくないですよね。あと、ドライヤーの熱で髪が痛むからと、自然乾燥にしてしまう方もいて。 浜中：ドライヤーはかけたほうがいいですね。自然乾燥で濡れた状態にしておくと、頭皮の常在細菌が必要異常に繁殖するんです。ニオイの元にもなるし、脂漏性皮膚炎や炎症の原因にもなるし、それが抜け毛につながることもあります。 女子SPA!：自己流のホームケアだと逆効果になりそうですね…。そういう相談も含めて、クリニックにはどの段階で行くのがよいでしょうか？ 浜中：抜け毛や薄毛について「ご自分が気になったら」、ですね。気になったら、1回相談に来られて、ご自身の状態を客観的に評価するところから始めるといいと思います。 うちのクリニックでは、無料カウンセリングを受けて頂いて、治療に進むかどうかはご本人と相談して決めます。「気にしすぎ」という方もいますし。 元井：私のところにくる薄毛のご相談でも、排水溝の抜け毛を毎日数えている方とか、ヘッドスパに200万～300万円使いました、という方もいるんですよ。そんなに悩んでいるなら、クリニックで医師に相談してみるといいと思います。 女子SPA!：クレアージュ東京だと、無料カウンセリングや初診からオンライン受診できるので、気が楽ですね。 浜中：治療するなら早いほうが効果が早く出ますからね。症状が進んでからだと、改善するのが余計に大変です。 治療の流れと費用について 詳しく知りたい＞＞＞ 浜中：ホームケアは、髪の老化のカーブをゆるやかにするためには、絶対やったほうがいいと思います。ただ、「髪を増やす」ことは、発毛治療でしかできないんです。 具体的には、ミノキシジルを頭皮に塗る外用薬と、ミノキシジルの内服薬がメインですね。ミノキシジルは、日本でも世界でも発毛促進薬として認可されています。 　市販の発毛薬だとミノキシジル1%配合までしか認められていませんが、当院では7％、10％、12％、14％配合の薬を症状によって使い分けています（今後は、よりよいものにするため濃度が変更になる可能性があります）。 元井：産後の抜け毛、という問題もありますよね。私も産後すごく抜けて、8ケ月ぐらいでおさまりましたが、おさまらない人は別の病気の可能性も…。 浜中：産後の抜け毛でみえる患者さんもいますね。あと最近は、新型コロナ後遺症の抜け毛の患者さんが、とても多いです。ひどい方は、診療中に座ってるだけで、毛がパラパラ落ちてきたり。産後抜け毛もコロナ抜け毛も、治療できますよ。 女子SPA!：結局、髪って、全身の健康のバロメーターなんですね。 今回わかったのは、頭髪問題は「毛」だけでなく、頭皮やカラダ全体の問題だということ。だからこそ、クレアージュ東京 エイジングケアクリニックでは、薄毛治療のほか、更年期障害や肌トラブルの治療も行うんですね。 また、同じフロアには、女性専用の人間ドックを受けられる「クレアージュ東京 レディースドッククリニック」があります。一般の健康診断では、乳がんや婦人科疾患など女性特有の検査をオプションとして追加しなければならないことが多いですが、クレアージュ東京 レディースドッククリニックでは基本プランに含まれていて、婦人科外来もあります。 クレアージュ東京 エイジングケアクリニックの 詳細と予約はコチラから＞＞＞ 【浜中聡子（はまなか・さとこ）先生】 北里大学医学部卒業。北里大学病院救急救命センター、亀田総合病院精神科、AACクリニック銀座院長などを経て、クレアージュ東京エイジングケアクリニック院長。日本抗加齢医学会、国際アンチエイジング医学会専門医などの専門医。髪やエイジングについての著書多数。 ＜文／女子SPA!編集部　撮影／上野留加　提供／クレアージュ東京 エイジングケアクリニック＞