
『憑きそい』(扶桑社)
――『憑きそい』に収録されているエピソードは山森さんの実体験が元になっているのですか?
山森めぐみさん(以下、山森):私や、旦那や妹(※双子の妹の大盛のぞみさん・漫画家・イラストレーターとして活躍)など私の身の回りの人から直接見聞きした出来事を描いています。「階段」というお話し以外はすべて書き下ろしました。
――文字がすべて手書きになっているので、より生々しい感じがしますね。
山森:インスタグラムに最初にアップした漫画が鉛筆書きだったんです。読者に「文字を含めて怖い」と言っていただくことが多かったので、「そのときの雰囲気をそのまま本に移せるようにしたいな」と思って手書き文字にさせてもらいました。
――山森さんは昔から霊的なものが見えたり、不思議な体験をすることが多かったのですか?
山森:子どもの頃の方が繊細に感じ取っていたのか、そういうものを見る頻度が高かった気がします。でも大人になってからも「見える」こと自体は変わらないです。
でも私は「霊能者」を職業にしている訳ではないので、そう思われると困ってしまうんです。今はお仕事としてイラストレーターともう1つ四柱推命による占い鑑定をしています。その占いも霊視ありきの鑑定ではないので、基本的にはお客様に霊的なことについて話すことはありません。そういう話しが好きそうな方にはお話しするくらいですね。
本当に「幽霊が見える」ことをお仕事にしている方とは趣が違って、私の霊に対するスタンスは「見えたね、怖いね」というだけでもうちょっと大雑把な感じなんです(笑)。
――ちなみにどうやったら山森さんの占いを受けられるのですか?
山森:もともとあまり大々的にはやっていなかったのですが、ある方を鑑定したらその知り合いの芸能人の方を紹介してもらって、そこからテレフォンショッキングのように紹介だけで予約が埋まるようになってしまいました。でも最近は占いを仕事にしていることを公にしているので、近いうちにちゃんとした予約システムを作ろうと思っています。