隣国の中国や韓国発信から、次々とアイドルやミュージシャンが世界進出していく中、日本だけが遅れを取っている感は否めない。そもそも日本から海外へと進出していくミュージシャンは、まず日本でそれなりの地位を確立してから…というケースが多い。 　そんな中、なんとSNSを通じて先に海外でブレイクしたのが、男性6人組の「ONE N’ ONLY」（ワンエンオンリー）。2018年に、あの「超特急」や「DISH//」も先輩として所属する「EBiDAN」（恵比寿学園男子部）から派生したユニットだ。 【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます 　海外で人気が爆発したキッカケは、TikTok。現在、日本人音楽アーティストグループで№1の430万フォロワーを誇っているが、実はその大半が海外のファンだ。 　抜群の歌唱力とキレのいいダンスが売りの6人。最初は自分たちの曲だけでなく、アメリカでヒット中の曲に合わせて踊る動画を投稿していたが、そのうちに世界各国のヒットチャートにも目を向けるようになり、インドネシア、タイ、ブラジル、コロンビア、メキシコなどの曲にも挑戦し始めた。 「2020年11月に、ブラジルのヒット曲『ヘカレイ』に合わせて踊った動画を投稿したんです。そしたら10日間くらいして、突然ものすごい反応が……。海外の方のコメントが一気に書き込まれ始めたんですよ」（HAYATO） 　その直後から、フォロワーの数は半年間で250万人急増。中でも急上昇したのがブラジルだった。 「とにかくビックリ、としかいいようがありませんでした。僕らのことなど絶対に知らない国の方々が、たくさん『いいね！』をして、たくさん再生している…これが“バズる”っていうことなんだと、初めて実感しましたね」（KENSHIN） 　他国のヒット曲も踊っていたのに、なぜかブラジルで人気爆発。ならば今後もブラジルのヒット曲にどんどん挑戦していけば、フォロワーもさらに増えるのではと考えて続けていったところ、ブームはスペインやメキシコなどのラテン圏にも伝播、430万人超まで成長していったというわけだ。 　昨年5月には、ブラジルのファンとのビデオチャットを実施。中には泣き出すファンもいれば、なんと「ワンエン」のタトゥーを入れているファンまでいたのだとか。 「一生をワンエンに捧げますってことですよね。うれしかったなぁ」（EIKU） 　人気はさらに高まって、ブラジルの現地プロモーターから中南米ツアーのオファーが来るように。新型コロナ感染症の状況にもよるが、順調に行けばどうやら年内には実現しそうな気配だ。