結局、雨は1日中降り続き、那覇ではどこも行けないまま過ごしたという里奈子さん。せめて免許があればレンタカーで出かけられたかもしれませんが、2人とも免許は持っていませんでした。その後、2人は予定通り、那覇から石垣島に移動したのですが……。 「石垣島も案の定、ずっと雨でした。しかも、私が到着した日は暴風雨。せっかく、オーシャンビューのホテルを予約したのに、何も見えないし、窓に海風が打ち付けて夜中はガタガタ揺れていました。しかも、観光地も休業したままだったので予定は狂いまくりでしたね。 　それと、石垣島ってウーバーイーツとか出前サービスがないんですよ。ホテルの売店はコロナ禍で一時閉店しているし、市街地までは遠いし。やることがないから、友人と部屋でお酒を飲もうと近くの売店まで暴風雨の中、ビショビショになりながらお酒を買いに行きました……」 　最終的には、地域で唯一デリバリーをしていた宅配ピザを頼み、部屋でピザパーティーをしたという里奈子さん。後で調べてみると、今年の沖縄は大陸から東シナ海に延びる前線や低気圧の影響を受けた日が多く、2月に入ってからの降水量は平年の2倍以上だったそうです。 「しかも、私たちが東京に帰った日以降は晴れていたんです。きっと、コロナ禍なのに卒業旅行に行ったからバチが当たったんですね……」と肩を落とす里奈子さん。 　出発前にPCR検査を受けて感染対策をしていたのなら、そこまで自分を責めなくてもよいとも思いますが、まん延防止が解除されてもすべてが再開されると思わずにきちんと下調べをきちんと行ったほうがよかったのかもしれませんね……。 ―シリーズ「春のトホホエピソード」― 【他のエピソードを読む】⇒「実録！私の人生、泣き笑い」の一覧へ ＜文／結城　イラスト／zzz（ズズズ）＞