“うちの子と話してあげて”と義親からLINEが来るように

しかし、ホッとしたのも束の間。始まった新婚生活で、妥協婚の厳しさを痛感しました。
「夫も同じくアニメキャラが好きなオタクでしたが、好きな作品が違うので会話が続きません。交際中は食事をして2~3時間で帰宅するので間が持ちましたが、一緒に生活するとお互いに話すことがなくて、どんどん会話がなくなっていきました」
やがて、食事中でもテレビの音しか聞こえないほど、家の中は静かになっていきます。話せない期間が長くいなるにつれ、気まずさが増し、顔を合わせることも苦痛になっていきました。
すると、旦那さんはその状態を両親に相談。幸恵さんは義理の両親から「うちの子と話してあげて」と日々、LINEで懇願されるようになりました。
「両親を巻き込むなんて、卑怯。LINEの通知を見るたびに、ストレスが溜まっていきました」
そこで、幸恵さんは意を決して、旦那さんと話し合いをすることに。義理の両親に今の状態を伝えてほしくなかったと告げ、これからどうやって会話を増やしていこうかと相談しました。
すると、返ってきたのは「僕たち無理だと思う。正直、一緒にいても気が休まらない。君が何を考えているのか分からない」という言葉。
それを聞き、幸恵さんは繋ぎとめる理由がないと感じ、離婚を決意しました。
「言われてみれば、私も同じ気持ちだなと。夫婦って呼ばれることにすら違和感があって、そばにいてほしいとか話したいとかも一切思わないので、たしかに一緒にいる意味はないと思いました」
2人が夫婦だった期間は、わずか3ヶ月。しかし、その3ヶ月で幸恵さんは多くのことを学びました。
「妥協婚って、やっぱりだめ。そして、私は誰かと一緒に暮らすことに向いていない人間。金銭的に、ひとりでは生きていけないと思ったから結婚をすることで実家を出て、自立しようと思ったけれど、その選択は間違いでした」
現在、幸恵さんは実家に戻り、再びこれからの生き方を考えているところだといいます。自身が心から納得できる答えが見つかるといいですね。
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<取材・文/古川諭香>
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291