参加したのは10人にも満たなかったそうですが、これだけ証人がいるのにまさかの事実婚否定発言。これには美沙子さんもあ然とします。
「実は、2人が別れる少し前、彼女から『ほかに好きな人がいるの』って相談を受けたんです。入籍してなくても許されることじゃないって何度もたしなめたのですが聞き入れてくれなくて……。
それで旦那に相談し、彼氏さんに伝えることにしたんです。その時点で彼女が浮気していたことにとっくに気づいていましたけどね」
事実婚であっても不貞行為によって別れる場合、相手に慰謝料を請求できますがN子さんは徹底して「たんなる同棲で事実婚をした覚えはない」と主張。このケースだとまず事実婚の状態にあったことを証明する必要がありましたが、2人は結婚式も新婚旅行も行っていませんでした。
それに一緒に暮らしてからも家計も別々。家賃や光熱費なども折半(せっぱん)しており、彼氏は弁護士に相談に行ったそうですが「これだと事実婚の証明をするのが難しい」と言われてしまったそうです。

「結局、慰謝料は請求できず、彼女の作戦勝ちになりました。彼氏さんも子供がいなかったこともあり、途中からは一刻も早く関係を清算したいと思うようになったんです」
それでも周囲の友人たちは事実婚だったことを知っており、いわば証人。一連の経緯は瞬く間に仲間内に広がり、N子さんは多くの友人たちから縁を切られることに。
美沙子さんは距離を置きつつも絶交はしていないため、たまに連絡を取り合ったりしているそうですが今でもモヤモヤするといいます。
「周りから『あんたまで縁を切ったら、その後の話が聞けないから』と言われ、N子の近況を知るために関係を続けていました。ちなみに事実婚を解消してまで乗り換えた相手には1年後に捨てられたそうです。
親身に話を聞くフリをしていましたが、グチを散々聞かされて大変でした。自業自得、因果応報とはこのとこで一切同情はできませんでしたけどね(笑)」
不倫しておきながら最後まで単なる同棲と言い張り、慰謝料から逃げるのは悪質ですね。事実婚を考えている人は、こんなリスクがあることも考えておいたほうがいいかもしれません。
【他のエピソードを読む】⇒
「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ
【あなたの体験談を募集しています!】⇒
心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック
<取材・文/トシタカマサ イラスト/zzz(ズズズ)
@zzz_illust>
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。