Love

夏の帰省でバツイチになった先輩と再会、燃え上がる恋が始まると思いきや…

子ども達のイタズラでヘトヘトに

 当日、鈴夏さんは都会育ちの子どもたちを連れて、昔よく遊んでいた裏山へ向かいました。例年にない猛暑にも関わらず、都会にはない物珍しさに大はしゃぎする子どもたち。対して、鈴夏さんは既にバテ気味になっていましたが、これはドタバタ休暇の始まりに過ぎませんでした。 子ども達のイタズラでヘトヘトに「山といえば虫捕り!」のノリになっていた子どもたちは手にしたムシを鈴夏さんに見せ始めました。しかし、田舎育ちの割にはムシ嫌いな鈴夏さんは逃げ回り、胸につけられたり頭の上に乗せられたりわんぱくキッズのイタズラに少しパニックになったそうです。  そうかと思えば、泉の近くに落ちていたガラスの破片で少し手を切った子が大泣きし、流された長女の麦わら帽子を取りに行き腰までビシャビシャになる始末。  ようやく実家に戻ったら、今度は母から蔵にあるテーブルを出してきてと言われ、ほこりまみれになりながら1人で運び出し、一息つく間もなくスイカの準備をする。こんな日々が続き、鈴夏さんの体力はもう微塵も残っていなかったそう。

ドタバタ最終日の奇跡?!

 最終日の朝、まだ子どもたちが寝ている間にこっそり抜け出し、最近オープンした駅前のカフェに向かった鈴夏さん。
ドタバタ最終日の奇跡?!

カフェの店内写真(鈴夏さん提供)

 そこは、東京のおしゃれエリアでカフェをやっていた5つ上の先輩が、Uターンで地元に開いたお店でした。駅前と言っても、周りは田んぼだらけで、あか抜けたデザインのカフェは少し浮いた存在でした。  店内に入ると、すぐに鈴夏さんに気付いた先輩はカウンター席に案内してくれ、二人は会話に花を咲かせました。そこには、昨日までのドタバタがうそのように落ち着いた時間が流れていました。 「先輩の話では、Uターンの理由はいずれ故郷でお店を考えていた矢先に不運にもバツイチになったからだそうです」  鈴夏さんはその日に先輩とLINEを交換し、「また、絶対に会いましょう!」と約束をしたのだとか。
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先輩とのひと夏の思い出
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