
ハワイのビーチ(筆者撮影)
ハワイアン・モンクシールは生息数が1600頭ほど。絶滅危惧種に指定されていて、ビーチや海で見つけた場合は、15メートル以上の距離をあけるのが現地のルール。女性が襲われたカイマナビーチは、たびたびハワイアン・モンクシールが目撃されている場所で、ハワイアン・モンクシールの親子がビーチにいたことから、近づかないよう看板が出ていたそうです。
今回の事件後、カイマナビーチはハワイアン・モンクシールの周囲45メートルが封鎖され、
もしビーチや海のなかでハワイアン・モンクシールを見かけた場合は45メートルは離れるように呼びかけられています。
ハワイでは、ハワイアン・モンクシールのほかに、
ウミガメは3メートル以上、イルカは45メートル以上の距離をとることが必要。この距離より近づいたり、触ったりした場合は罰金が科せられます。今回の女性の場合は、海に入ったときハワイアン・モンクシールがいたことに気づかなかったうえ、誘発するような行動は何もしていなかったことから、連邦政府からの罰金は科せられないとのことです。
ハワイ州観光局では、観光客も責任ある行動をとって現地を守ろうとする「
レスポンシブルツーリズム(責任ある観光)」を呼びかけています。そのなかのひとつが、現地の動物に出合ったときの対応。ぜひハワイを訪れるときは、こんな現地のルールをチェックし、ハワイの地域環境や動物たちに悪影響を及ぼさないような行動を心がけていきませんか。
<文/佐藤まきこ>
佐藤まきこ
女性誌のエディターやファッションビルの広告・プロモーションのプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのエディター・ライターへ。ハワイ在住。Instagram:
@hawaii_milestone