友達づくりの苦手な人が“切り捨てがちなこと”とは?大人の人づきあいを考える
【BARのマスターに聞く! 第5回】
こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。
最近大人からの友達づきあいについて、たびたび悩む声を耳にします。と、書いている筆者もアラフォーに差し掛かり、子どもを生んだり生活のリズムが変わったりして、友達付き合いの変化を感じてドキドキする年頃です。
前回特集では、渋谷のワインバー「BAR BOSSA(バールボッサ)」の店主で『大人の条件 さまよえるオトナたちへ』(産業編集センター刊)などの著書をもつ作家の林伸次さんに、大人から見直していきたい友達づきあいのツボについて話を聞いていきました。
まずは、友達づくりの場である「居場所」との関わり方についてのお話です。
【関連記事①】⇒友達づくりの上手な人が“やらないこと”とは。バーのマスターに聞いて納得
【関連記事②】⇒会話でわかる「大人になりきれてない人」の特徴。ハタから見ると気づきやすい
皆さんは、自宅や職場(学校)以外に、人とつながりを作る場(コミュニティ)を持っているでしょうか。例えば趣味のサークルや習い事、オンラインサロンやいきつけの飲食店も、つながりを作る場と言えるでしょう。
こうした「第3の場所」の重要性は昔から言われていましたが、SNSが一般的になった今、より選択肢が多くなった印象です。とはいえ、人付き合いベタなタイプであれば、こうした居場所探しもハードルが高いと感じることもあります。自分にあったコミュニティって、どう探したらよいのでしょう。
おおしまりえ(以下、おおしま):林さんはBARの経営をされているので、まさに「第3の場所」を提供する側ですよね。最近だとオンラインサロンとか第3の場所の選択肢も増えましたが、人生を豊かにするためにこうした新しい居場所を探そうと思ったとき、自分に合う場所の見つけ方ってあるのでしょうか?
林伸次さん(以下、林):飲食店に限った話で言うと、やっぱりお店の形態やそのお店が出す“文化の香り”が、自分に合っているか確認するといいんじゃないでしょうか。例えば僕のお店なら、レコードを聞きながらワインが飲めるという部分が、お店の文化の香りの1つです。
こういった空気感が自然と心地よいなら、集まる他のお客様とも合いやすいとは思います。
おおしま:よく、相性のいいママがいるスナックは、お店起点でいろんなつながりができると言いますよね。それもママを基準に価値観のミスマッチが起きにくい仕組みに、自然となっているからかもしれないですね。
林:飲食店に来る人たちって、階層が似るんです。歌舞伎町が好きな人と六本木が好きな人、三軒茶屋が好きな人は、見た目が似ていてもお店に求めるものが違ったりします。
自分にあったコミュニティ探しという点では、馴染みの飲食店を持つのは、探しやすいかもしれないですね。

「BAR BOSSA」のマスター林伸次さん(右)と筆者・おおしまりえ(左)
自分に合う場所はどうやって見つけていくのか
空気感が自分に合う場所なら、集まる人とも合いやすい
