おおしま:少し前、「40代男性で友達のいない孤独な人が増えている」というニュースを見ました。でも40代男性に限らず、年齢が上がるほど友達が減って悩む人は多いと思うんです。
対策の1つとして、新たなコミュニティに所属することは大事だと思うんですが、そもそも一人で行動することに慣れすぎた人って、第3の場所を持とうと思っても億劫(おっくう)というか…そう簡単じゃないと思うんです。
その場合、林さんとしてはどこから自分を変えていったら良いと思いますか。
林:そういった悩みを抱く人は、男女に限らず“友達を作るのが苦手”なタイプだと思うんです。お店を新規開拓したり全く新しいことを始めたりというのは、きっと難しいんじゃないでしょうか。孤独に悩みながらも、やっぱり一人が好きなんだろうなーとも思っちゃうんです。
まずはそういう気持ちを自覚するというのも、大事かもしれませんね。
おおしま:私も比較的孤独が好きなタイプではあるので、億劫な人の気持ちは痛いほど分かります。個人的に最近意識していることは、場所や人数などその場の人によって、人間関係の濃度の違いを意識していけると負担が少ないのかなと思うようになりました。
例えば、コミュニティでの人間関係って、その場のノリとか全体の空気がやっぱり大事じゃないですか。
人付き合いが苦手な人って、ノリで人と繋がるということ自体を薄っぺらいとか、社交辞令で疲れるって切り捨てがちなのかなと。
でもその先には「ノリが合ったからあの人ともっと深く知り合いたい」というギフトが隠れていたりします。こうした距離感の違いを理解して、場に合わせてコミュニケーションを使い分けることができれば、負担も少なく行動範囲も広がるのかなと思っています。
林:行動面で始めやすいことなら、すでにある趣味とか好きなことを広げて人間関係を作っていくのがやりやすいですよね。
孤独を感じる人が多いとはいえ、
ほとんどの人は何かこだわりは持っているはずです。そういう自分の好きを起点とした、人と関われる場所が見つかると負担も少ないかもしれません。