翌日、後輩から一通のLINEが届きます。
その内容を見て蓮奈さんは青ざめました。後輩の男性は、職場に気になる女性がいて、どうやってアプローチをしたらいいのか相談したかったとのこと。だから、蓮奈さんと二人きりで食事がしたかったのだそうです。

「
『僕のこと、どう思ってます?』というのも、女性の目線から自分がどう見えているのか、聞きたかったみたいなんです。気の置けない飲み仲間だから、率直な意見をくれるだろうって思ってたらしいです」
しかも、「
もし誤解を招くような言い方をしてしまったかもしれない、ごめんなさい」と謝られてしまい、ことを有耶無耶にすることもできなくなってしまいました。
「せっかく、ここまで波風も立たずに穏やかに暮らしていたのに…」
そう言って蓮奈さんは頭を抱えました。てっきり後輩は自分に好意があると思い、ほとんど告白に近い話をしてしまいました。
恥ずかしい勘違いをしてしまい、蓮奈さんは会社に行くのも憂鬱になっているそうです。もちろん件の後輩社員との仲も微妙になってしまい、変に距離を取られているようです。
早合点をしてうっかり舞い上がってしまった結果、平穏な生活までもが崩壊の危機を迎えているそうです。ただ、誰にでも勘違いはあるものです。少し時間が経って笑い話になっていることを願いたいものです。
―シリーズ「春のトホホ」―
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<文/浅川玲奈>
浅川玲奈
平安京で生まれ江戸で育ったアラサー文学少女、と自分で言ってしまう婚活マニア。最近の日課は近所の雑貨店で買ってきたサボテンの観察。シアワセになりたいがクチぐせ。