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坂口健太郎による“衝撃映像”の数々…異色の主演作に胸のザワザワが止まらない

フレームの中の坂口健太郎

©2023『サイド バイ サイド』製作委員 ところが、齋藤飛鳥扮する莉子が登場したあたりから、未山の横顔より正面の顔が強調されるようになる。高校時代に恋人だった莉子の存在も不思議な雰囲気を漂わせる。現在の恋人である詩織(市川実日子)の提案でなぜかみんなで同じ家で暮らしはじめる。すると、ベッドに横になる未山をカメラが俯瞰(正面)の位置から捉えるようになる。  横だろうと正面だろうと、坂口の顔の美しさに変わりはない。美々に「美しい」の意味を聞かれた未山が、「今から、探しに行ってみる?」と言う場面は、もっとも素晴らしい瞬間のひとつ。右へ左へキョロッと目を動かして、美々の顔をまじまじと見つめる正面の表情も息を呑む。  みんなで森に散策に出かけ、焚き火をする場面が続く。莉子の方を向く未山の正面は、一度見たら忘れられない顔だ。焚き火の炎に照らされ、齋藤の顔と交互に映る坂口の表情は、ゾクッとする。  芸術家である莉子が制作した作品が完成すると、モデルになった未山が作品のフレームにすっぽり収まるのも衝撃的。映画、写真、絵画、どれでもフレームの中の坂口健太郎は、格別に美しい。作品を見終わったあとも尾を引く美しさと静けさにザワザワがとまらない。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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【作品情報】
『サイド バイ サイド 隣にいる人』
4月14日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか 全国ロードショー
©2023『サイド バイ サイド』製作委員
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