中村江里子さん、年齢を重ねるほど魅力的になる「パリマダムの着こなし」
フランス人のシャルル・エドワード・バルトさんと結婚し、パリ生活22年目を迎えた中村江里子さん。以前からそのセンスのよさやこなれた着こなしには定評があり、女性たちの憧れの的となっています。
夏日まで気温が上昇し、時折吹く風を心地よく感じる日も増えてきました。アウターに別れを告げ、軽やかなトップス1枚となる季節の到来です。中村さんにシャツやブラウスの着こなしについて、お話をうかがいました。
──中村さんといえば、これまで「シャツ好き。なかでも白シャツがお好き」というイメージでしたが、鮮やかなカラーのシャツが……!
「ですよね(笑)。以前は本当に白シャツ一辺倒だったのですが、数年前から色物にも目がいくようになって。ヴィヴィッドな色合いのシャツやふんわり甘めのブラウスなど、着てみると『あれ、いいかも!』って思うようになりました」
──その変化はどこから?
「年齢……でしょうか。少し枯れてきた(笑)私には、はっきりとした色合いや甘さのあるデザインは顔色を明るく晴れやかに見せてくれますし、ぱっと華やいだ雰囲気をまとわせてくれます。『ちょっと派手かしら?』と思うようなオレンジ×ピンクのシャツなどは、袖を通してみると着映えがして、逆にデニムに合わせてもカジュアルになりすぎず、大人っぽく品よくまとまります。なによりうれしいのは、いっしょにご紹介した白いブラウスもそうですが、着ていて自分自身が楽しい気分になるんです」
──ご友人が立ち上げたブランドの、白いブラウスもお似合いですね。
「ありがとうございます! 一見、シンプルなブラウスですが、昔からおしゃれだった友人のこだわりをあちこちに感じます。最近、ボリュームのあるデザインやビッグなシルエットは流行りのようですよね。でもそれは、一歩間違えるとだらしない恰好になってしまう。若い人ならば、わざとだらしなく着崩す感じもおしゃれだったりしますが、私の年齢では違う気がして。
でも、このブラウスは、ボリュームはありますが素材がよくて着心地もいい。着丈はすっきりボトムスにおさまりますし、長めのカフスや小さく目立たない前立てのボタンがエレガントで、品よく着ることができます。同級生で同い年だからこそ、抑えるべきところを抑えてくれている(笑)、そんな1枚です」
着ていて自分自身が楽しい気分になる服を選ぶ
素材がよくて着心地もいい白いブラウス
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『Saison d' Eriko セゾン・ド・エリコ【Vol.17】』 パリ暮らし22年の中村江里子さんが愛するお店たち! ![]() |