もう一人の主人公・瞳子の40代の恋も、リアルに繊細に描かれています。瞳子に想いを寄せる、ひと回り年下の加瀬息吹(上杉柊平)との関係です。
第5話では、加瀬から「僕と付き合ってください」とストレートに想いを伝えられます。踏み出せない瞳子の気持ちを察してか「返事は急ぎません。人生は長いですから」と、瞳子の返答は保留に。第6話が終わっても未だに答えを出せずにいます。
瞳子が踏み出せない理由はふたつ。ひと回りの“年の差”と“子ども”のことでしょう。瞳子は子宮内膜症を患っており、卵巣に嚢胞もあることから、子どもは望めないかもしれないと医師に言われています。
経験を重ね、懐が深く、
自分の気持ちよりも周囲を慮ってきた瞳子だからこそ、加瀬の将来のことを考え過ぎてしまうのです。そんな風に、自分の恋心に素直になれず、動き出せずにいる様子はとてもリアル。
産婦人科医の担当医で親友の薫(松本若菜)に加瀬との状況について聞かれた際も、「まだ怖いんだと思う、色々失望されるんじゃないかって」「もっと若い世代の人と付き合った方がいいんじゃないか」と不安を口にする瞳子。
薫は、「怖がるなって。
数字の歳はどうであれ、加瀬さんに会うその日の瞳子が、人生で一番若い瞳子なんだよ。それを無駄にするな!」と鼓舞。それでも気持ちがグルグルした状態で、加瀬に会うのは無理だと瞳子は弱腰です。
そんな中、瞳子の幸せを願う有栖に、有栖の友人で加瀬とも知り合いの黒澤祐馬(鈴鹿央士)が協力。瞳子が家にいるときを狙って、海に会う名目で佑馬が加瀬を連れてきます。海を抱いて「かわいい」と漏らす加瀬を見て、よけいに考え込んでしまう瞳子。そんな瞳子に加瀬は
「待つんで、大丈夫です」と寄り添います。
有栖からの後押しもあり、瞳子はようやく加瀬とふたりで会おうとアクションを起こします。しかし、第6話で加瀬の会社に入社してきた透子(北香那)の存在は見逃せません。予告では、透子が加瀬を好きだと瞳子に伝えていて……まだまだ試練は続きそうです。