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「私はこんな年だから…」実は世界と大きくズレている、日本人の“残念すぎる年齢差別”

 日本人は若いほどに良いと思いがちですが、それは思い込みに過ぎません。 「そもそも、いまの日本は年齢差別がひど過ぎるのです。」と語るのは、高齢者専門の精神科医の和田秀樹先生です。 『80歳の壁』や『60歳からはやりたい放題』などのベストセラーを持つ和田先生に、年取ってからこそ、若作りをしたほうがよい理由を教えてもらいました。 (本記事は『60歳からはやりたい放題[実践編]』(和田秀樹著)より抜粋・構成しています)

年齢差別は決して気にしないで

60歳からはやりたい放題[実践編]

※画像はイメージです(以下同)

「私はこんな年齢だから」 「年がいもないと思われるんじゃないか」  これらの言葉は、今日から禁句にしてほしいと思います。  平均年齢が50歳に近く、世界一の高齢者大国と言われるにもかかわらず、「年がいもない」「高齢者は老害だ」などとやゆする声が決して少なくありません。 「高齢者は邪魔者」として若者世代から反感を抱かれる風潮が、どんどん広がっています。  その最たる例が、高齢者ドライバーの件でしょう。80代、90代が運転して事故を起こした人がいれば、メディアがすぐに取り上げて「高齢者からは免許証を取り上げるべきだ」と騒ぐ。  ただ、日本では交通事故が毎日1600件以上、死亡事故だけでも毎日7件以上起こっているため、高齢者ドライバーが起こしている事件の割合はわずかです。  すべての交通事故をメディア報道すべきなのに、一部の高齢者の事件しか報道しない。これは偏向報道としか言いようがありません。

若い世代が、相手の年齢で先入観を持つ傾向にある

60歳からはやりたい放題[実践編] その他、子供たちが「親世代の言うことはズレている」「お父さん・お母さんの考え方は古い」などと平気で口にすることがあります。  これも、若い世代が、相手の年齢で先入観を持ち、ものごとを決めつけてしまう傾向があるからでしょう。  本来は、相手の年齢で判断する前に、人の意見に耳を傾けて、きちんとその内容を精査するべきです。  こうした風潮に、「年齢だけで相手を判断してしまう若者世代のほうが、脳が老いているのではないか」という懸念すら覚えてしまいます。
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高齢者への年齢差別は日本の大きな課題
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