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“推しの存在”はパートナーに言うべき?定年後夫婦の「幸せな距離の取り方」

「素敵だな」と思う気持ちは大切に

『60歳のトリセツ』 夫婦二人の生活だと、刺激がなくて、ついつい感情も老化してしまいがち。  でも、何かに対してドキドキしたり、憧れを持ったりすることは、脳にとってもプラスになるので、仮にパートナーがいても、「素敵だな」とドキドキする対象を持つことも重要です。 「心の中で、『素敵だな』と思うことは、決して悪いことではありません。たしかに20~40代くらいの若い頃であれば、本能が働いて、『この人を独占して、子どもを作らなければ』という気持ちが生まれ、不倫や浮気に発展してしまうリスクもあるでしょう。  でも、50代くらいになると生殖意欲が薄れていき、『この人を独占したい』という強い気持ちが生まれなくなります。60代になればもうその感情からは解放される。  だから、憧れる人がいても、『あら、素敵。今日も姿を見られてうれしいわ』と思うだけで終わりにできます」

アイドルや芸能人の追っかけは、悪いことじゃない

『60歳のトリセツ』 好きになる対象は、アイドルや俳優などの芸能人であっても全く問題ありません。 「たまに『60代にもなって何十歳も年下のアイドルを追いかけるなんて、みっともないんじゃないか』とおっしゃる方もいませんが、そんなことありません。  純粋に応援する誰かがいるのは、すばらしいこと。私は、“推し”ってすごく良い言葉だなと思っています。  どうしても人目が気になるなら、必ずしも現地に行く必要もないですよね。ネットで密かに“推し”を応援するのもいいんじゃないでしょうか」  自分の趣味や推しを身近な人には知られたくないという人は、あえてパートナーに伝える必要もないそうです。 「パートナーが自分の趣味を理解してくれない人である場合、相手から追求されない限り、言わずにひとりでこっそり楽しんでもいいんじゃないでしょうか?  実際、自分の夫や妻が不機嫌でいるよりは、イキイキと楽しそうにしている方が、パートナーにとっても幸せだと思います。  60代以降の自分の脳を喜ばせるためにも、自分が“楽しい”と思えることを率先して実践してみてください」 <文/黒川伊保子 構成/女子SPA!編集部>
黒川伊保子
(株)感性リサーチ代表取締役社長。1959年生まれ、奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピューターメーカーでAI(人工知能)開発に従事、2003年現職。『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』がベストセラーに。近著に『息子のトリセツ』『母のトリセツ
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