
紀子さんの友人である怜子さんは、昔から気難しいところがあり、気に入らないことがあると「苦手」「嫌い」とはっきりいうところがありました。
思ったことは口にしないと気が済まない性格で、紀子さんが怜子さんを誘ってファッション関係のお店に連れていくと、たとえ店員さんの前であっても「これは好きじゃない」と平気で発言することもあったようです。
また、怜子さんは昔から無類のハイブランド好き。といっても、CHANELやルイ・ヴィトン、グッチ、プラダといった有名なブランドではなく「人と被りにくく、ロゴが目立たない」という理由から、フェラガモ、ジルサンダーなどを好んでいたそう。
また、自分が好きではないブランドを身につけている人に対して、「あんなロゴが目立つ服を着て、恥ずかしくないのかしら」と、その人に対してイチャモンをつけることも……。
このように、怜子さんは好みにうるさい上に、やや面倒でデリカシーのないところがあったため、出産祝いをかなり慎重に選んだと、紀子さんは語ります。
そこで紀子さんは、ミキハウス、ファミリアといったブランドもくまなくチェック。最終的に「ファミリア」の子ども用食器セットを選びました。
そこから数日後、出産祝いを送って数日後、怜子さんから電話で「お祝い、届いたよ。ありがとう」と連絡がありました。
しかし、その後、続けた言葉が耳を疑う言葉ばかり。
まず怜子さんは紀子さんに対して「出産祝い、ありがとう。でも、どうして勝手に選んだの?普通、こういうのって贈る人に『欲しいものは何?』って確認するよね?」と尋ねてきたのだそう。
さらに追い打ちをかけるが如く「お祝いは嬉しいけど、できればモノはこちらで選びたいかな。モノには趣味もあるから、できれば『現金』の方がよかった」と怜子さん。
さすがに紀子さんは腹が立って「そう思うなら、最初からそう言ってほしい。そうすれば、現金でも商品券でも送っていたと思う。その方が、選ぶ手間も省けるし」と一言。
すると怜子さんは「せっかく大変な思いをして出産したのに、『頑張ったね』とか、そういえば何も言ってこなかったよね。紀子は、気持ちがこもっていないのよ。出産祝いだって『とりあえず選んで、贈っておけばいい』という感じじゃないのかしら?普通は、贈る前に『何が欲しい?』って聞くものじゃないの?」と、延々と文句を垂れてきたのです。
正直、悲しく怒りもおさまらなかった紀子さん。しかし「これ以上何かを伝えて、産後の彼女にストレスをかけてはいけない」と感じ、グッとこらえたそう。
あまりにも腹が立ったので、しばらく彼女へは連絡を取らなかったと言います。
この出来事をきっかけに、紀子さんは友人・知人にお祝いを贈る時は「これからお祝いを贈りたいけど、何か欲しいものはある?」と確認するようになったとのこと。
出産祝いを贈る場合、他の人との「お祝い」が被るトラブルもあるので、できれば事前に「贈る予定のもの」を連絡する、または相手に欲しいものを確認した方がいいのかもしれませんね……。
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<文/みくまゆたん>