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「俺、子供はいらない」毎回避妊する夫に、苦しんだ妻の決断は/結婚人気記事BEST

「それなら離婚して」と叫んだ

「夫とはそれからも性的な関係はありましたが、やはりきっちり避妊されてしまう。だんだん虚しくなってきて、私は行為を拒絶するようになりました。同時に、早くしないと出産できなくなってしまうという焦りがだんだん激しくなってきています」  子どもがいらないなら離婚して、とつい先日、夫に叫んでしまったという。夫は静かな口調で、「それもしかたがないよね」と言った。 セックスレス、破局離婚不仲夫婦カップル「夫はそろそろ起業したいと考えているみたい。だから子どもはもてない、と思い込んでいるんです。でも大変でもいい、私は子どもがほしい。  義母も実母も、悪気はないんでしょうけど『子どもはまだ?』と言うんですよ。義母に全部打ち明けてしまおうかと今、思い悩んでいます」  こんなことで苦しむとは思わなかった、彼もごく普通に結婚する段階で子どもを受け入れるつもりだと思い込んでいた、とアカリさんは何度も言って涙ぐんだ。  あと1年、あと1年と引き延ばして結婚4年がたってしまった。もう時間がない。年内に彼の考えが変わらなかったら、「年末に引っ越します」と彼女は力なくつぶやいた。

自分の常識は他人の非常識

 結婚後の青写真をきちんと作りすぎて計画通りに生きていくのも、あまり楽しい人生とは思えない。だが、子どもをもつかどうか、それぞれがどういう仕事のしかたをしていくかくらいは、ゆるくでもいいので、すり合わせておいたほうがよさそうだ。自分が「当たり前」だと思っていることが、相手には「当たり前ではない」こともあるからだ。  自分の常識は他人の非常識。これは結婚相手を選ぶときにも頭の隅に置いておきたい言葉かもしれない。 ―シリーズ「結婚の失敗学~コミュニケーションの失敗」― <文/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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