幼稚園から帰ってきた娘が「ねぇ、Aちゃんのお弁当箱、わたしとお揃いだったよ~。」娘は特に何も思わなかったようですが、東野さんは娘が好きなキャラクターのお弁当箱で揃えていて、Aちゃんはそのキャラクターが好きではないと聞いていたのでやはりママの顔が浮かびます。
なんで娘の持ち物までお揃いにするのか気味が悪くなり、急いで娘のお弁当箱と自分のスマホケースを変えたという東野さん。
「確証もないので『マネしないで』とも言えないし、マネしたからといって犯罪なわけでもない。だけどなんだか無言であれこれ同じものを持たれると不気味ですよね。その後も会うたびに、ポーチやハンカチなど、お揃いの持ち物が増えていきました。なんともいえない嫌な感じがするので、少しずつ距離を置くことにしました」
仕事を始めたことにして、ママ友との約束もやんわりと断り、娘には影響が出ないようにしつつ、できるだけ会わないように努めたという東野さん。そうこうするうちに年度が変わってクラス替え。Aちゃんとは別のクラスになりホッとしたそうです。
その後、新しいクラスのママからAちゃんのママの話を耳にします。なんでもAちゃんママは「ターゲット」を決めると徹底的にそのママの真似をしてなり切ろうとするんだそうです。
「わたしの前にもターゲットになったママがいたそうですが、あれこれ真似されてうんざりし、ついには転園してしまったのだそうです。何かものすごく悪いことをしているわけではなく、静かに追い詰められる感じが気持ち悪いです」
おそらく自分に自信がなく、誰かの真似をすることで安心したいという気持ちの表れでしょうが、それにしても薄気味悪い行動。はっきりとNOも言いにくいママ、ターゲットになったと感じたらやんわりと逃げ切るしか策はなさそうです。
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<文/塩辛いか乃>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。
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