心の「攻撃性」に向き合い、他人に「ノー」を言えるか?

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精神分析において、「Aggressiveness(攻撃性)」は重要な概念です。
字面だけ見ると、ネガティブな言葉として捉えてしまうかもしれません。私たちが尊ぶ価値観とは逆行しているように思われることもあるでしょう。そのため、人々は「攻撃性」を危惧し、抑え込もうとします。
しかし、ネガティブな気持ちを合理的に発散させるための「攻撃性」もあります。同時に攻撃性は、自分に危害を加える行動を拒否するためにあります。攻撃性は、他人への敵意ではなく、その人の生命力の表れです。
ソーカモはフロイトの導きで、我慢や妥協ばかりする子から、他人に「ノー」を言える子に成長しました。子どもが穏やかな人間関係を築けるように、「いい子にして」「我慢して」などと教える親もいるでしょう。
しかし、それでいい人間関係が築けるというのは親の思い込みであり、さらに言うと、子どもの攻撃性を抑制してしまいます。
自分は何が好きで、何が嫌いか。傷つくこととは。愛とは。自分が嫌だと感じることをはっきり理解して、ちゃんとノーを言えるようになってはじめて、健全な人間関係を築けるようになるのです。
<構成/女子SPA!編集部>