峰不二子役の人気声優、ベルばら新オスカルの大役にも「ノープレッシャーです!」と言い切るワケ
池田理代子さん原作による『ベルサイユのばら』といえば、宝塚歌劇団によるミュージカルや、テレビアニメ版でも人気を博し、累計発行部数も2000万部を突破。
そんな少女漫画の金字塔が、完全新作により劇場アニメとして上映されます。
女性に生まれながらも将軍家の跡取りになるべく“男性”として育てられた、男装の麗人オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ(以下、オスカル)役を務めた、人気声優の沢城みゆきさん(39歳)に話を聞きました。
――『ベルサイユのばら』のオスカルといえば、非常に有名かつファンの多いキャラクターです。決まった時にプレッシャーはありませんでしたか?
沢城みゆきさん(以下、沢城):ノープレッシャーです。
――おお!
沢城:というのも、「ルパン三世」シリーズの峰不二子をやらせていただくことになったとき、大変なプレッシャーを感じたんです。(※沢城さんは2011年の『ルパン三世 血の刻印』から三代目の声優を務める)
でも誰かからのプレッシャーを感じてしまうことって、全然自分の力になってくれないし、それは私の課題ではありません。
役をひとつでも多く理解していくことが課題。それもワクワクしながらその人物を知っていくほうが、映像に乗せたときにイキイキとしたものになります。
十数年ほど前の、プレッシャーで素直に楽しめなかった経験が生きていると思います。
――そうなんですね。
沢城:宝塚歌劇団も「ルパン三世」を演目にされましたが、私からすると信じられないくらいの伸びやかさで演じられているようにみえて、これが必要だったんだと思いました。
なので今回はまずオスカルという人物をひとつひとつ知っていくことへと、すぐに思考がシフトしました。……という意味で、ノープレッシャーです(苦笑)。
――もともと『ベルサイユのばら』やオスカルへの印象は。
沢城:宝塚のトップの方がオスカルと(マリー・)アントワネットの衣装を着ているポスターの、漠然としたイメージでした。最近だとLINEのスタンプの印象もありました。
オーディションのお話が来てから、テレビアニメ版を拝見して、原作を拝読していきました。なのでしっかりと把握したのはオーディションがきっかけです。
――では発表になったとき、改めてファンの多さや熱さに驚かれたのでは。
沢城:たしかに自分の誕生日よりも連絡が来た気がします(笑)。タカラジェンヌの友達や、小学校のときの友達からも来たり。
私にとっては、大作でもオリジナル作品でも向き合う姿勢に変わりはないのですが、こんなに反響のある作品に参加させていただくのだなとは思いました。