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峰不二子役の人気声優、ベルばら新オスカルの大役にも「ノープレッシャーです!」と言い切るワケ

恋愛感情を抱くフェルゼンを前に、より男らしく

沢城みゆきさん――沢城さんだからこそのオスカルとして、どんなところを目指しましたか? 沢城:原作を読んで、こんなにやんちゃなキャラクターなんだと驚きました。  彫刻のように美しい(テレビアニメ版の)田島令子さんのオスカルもステキで大好きですが、今回の劇場アニメに関しては、「池田先生の原作の中にあるオスカルを、できるだけ映像の中に」というスローガンがありました。  なので口が悪かったり、無鉄砲な感じのある、全然立派じゃない、イキイキと年相応なオスカルの雰囲気を入れ込んで、原作の伸びやかなオスカルのエッセンスを少しでも感じていただけたらと思いました。 ――オスカルは男装の麗人ですが、声の変化で気を付けたところはありますか? 沢城:(ハンス・アクセル・フォン・)フェルゼン(加藤和樹)に対するオスカルの初めての恋と、いつの間にか芽生えていたアンドレ(・クランディエ、豊永利行)への愛の差を丁寧に意識しながら演じたので、シーンごとに音色が変わって聞こえるかなと思います。  それから、アンドレへの声を聞くと、どこかで気を許しているのか少し女性っぽく、フェルゼンと対峙するときは、逆にものすごく男性的で対等な立場でいようと力が入った感じがあります。 ――フェルゼンに対したときのほうが男性的なんですね。 沢城:「お前とは友であって」という説明を、ずっと自分にしているように聞こえるというか。  音色の差を意識していたわけではありませんが、今回、アンドレ役の豊永さんと一緒にアフレコできたので、相手にも助けられながら移ろっていけたかなと思います。

表面に見える愛だけでなく、根幹にあるのはステルスの愛

映画『ベルサイユのばら』

©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会

――『ベルサイユのばら』は愛の物語でもあります。 沢城:アンドレへの愛やフェルゼンへの恋、アントワネット(平野綾)への愛情などが描かれていますが、私はその後ろにある“ステルスの愛”が、実は役の根幹に関わっていると感じました。 ――ステルスの愛ですか? 沢城:母親から受けていた愛、父親から期待されていた愛、それから一番近くにいた乳母のマロン(・グラッセ・モンブラン、田中真弓)から受けていた愛情が、おそらく他者を理解するベースとして彼女を作っていったのだと思います。  アントワネットにしても、フェルゼンとの恋が大きく描かれていますが、愛を知ったきっかけは彼女の子どもだったのかなと。  立場としてもとても悲しい人だったと思うのですが、生まれたての子どもを抱いたときの子どもへの愛情が、きっと晩年のアントワネットを支えていたんだろうなと思います。
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声優界ももっとのびのび力を発揮できる現場に
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