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「名門私大ミスコン」でグランプリ獲得のその後…アナウンサーを断って選んだ“意外な職業”

アナウンサーではなくアイドルになった理由

久木田さん_写真4

アイドル方向に舵を切り、今では笑顔もお手のもの(撮影/長谷川唯)

 芸能方向に舵をきったものの、ジャンルとしてはアナウンサーではなく女優やモデルを志向していた。だが、声をかけた事務所の中には、フリーアナウンサーや女子大生キャスターを多く擁する事務所も。 「アナウンサー一本には絞れなくて……。誰かをひきたてることは私にはできないなと(笑)。配信のように自分で自分のことを話すのは得意なんですけどね。女優やモデルができればと思って、今の事務所を選びました」  所属することになったスターレイプロダクションは、YouTuberやTikTokerなどのいわゆるインフルエンサー、恋愛リアリティーショー出演者などを多く擁する芸能事務所で、配信が得意な久木田さんとの相性はいいように思える。  だが、所属後も「自分は何を売りにして生きていくのか」という悩みは続いていく。 「自分の強みがミスキャンパスグランプリであることくらいしかなくて悩んでいました。ちょうどその時期に事務所でアイドルを作ります、という話が持ち上がって、メンバーに誘われました。それが『衛星とカラテア』でした。  むかし友人に『山下美月さんに似てるから乃木坂46受ければ?』と言われたこともありましたが、これまでの自分の人生でアイドルになるという選択肢を持ったことはまったくなくて。でも、お仕事を選んでる場合じゃない、やってみないとわからないと思ってアイドルになることにしました」  アイドルは幼い頃から目指す職業、というイメージは一般に強いかもしれない。久木田さんは10代の頃からその素質はあったものの、職業としてアイドルを目指していたわけではなかった。  だが、ミスキャンパス出場を勧めた友人、声をかけた芸能事務所など、周囲は徐々に“普通”の道から外れるように彼女を促していく。  彼女自身も多くの道を前に、どこを進むか考え続ける。こうして、21歳の“内定を蹴ったアイドル”が誕生したのである。 【久木田菜々夏】 1999年6月9日生まれ、埼玉県出身。2021年からアイドルユニット「衛星とカラテア」のメンバーとして活動スタート。アイドル、タレント、インフルエンサーと幅広く活躍中。TikTokの「#埼玉の彼女」動画でフォロワー数26万人を突破 <取材・文/霜田明寛>
霜田明寛
1985年生まれ・東京都出身。約20年にわたりミスキャンパスを取材。就活本を3冊執筆し、自身のセミナーから100名以上のアナウンサーを輩出している。その他の著書に『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)『夢物語は終わらない ~影と光の“ジャニーズ”論~』(文藝春秋)など。X:@akismd
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