「名門私大ミスコン」でグランプリ獲得のその後…アナウンサーを断って選んだ“意外な職業”
“大学一の美女”としての称号を在学中に与えられるミスキャンパス。
コンテストに出場した彼女たちの人生は、一見華やかなものに見える。だが、当然のことながら、受賞後も人生は続いていく――。
ミスコン受賞者としてちやほやされ、就職でも有利となり、交友関係も華やかなものになっていく……キラキラした生活が続くようにも思えるが、そこに見えざる苦労や迷いはないのだろうか?
この連載では、彼女たちの素顔に迫るとともに、ミスキャンパスに輝いた彼女たちの“その後の人生”がどうなっていくのかを追っていく。
今回登場するのは、ミス明治学院2020年グランプリの久木田菜々夏(ななか)さん。
ミスキャンパスの一般的な進路としてイメージされるのはアナウンサーだが、彼女はその選択肢があったにもかかわらず、3年前からアイドルグループ「衛星とカラテア」のメンバーとして活動を続けている。
“聴き手の日常に寄り添う”世界観を目指しながらも、2025年にはZepp Shinjukuでのワンマンライブも決定した、注目のグループだ。個人でも、TikTokで「#埼玉の彼女」というハッシュタグのもと、あざとく男性に迫る動画が100万回再生を連発するなどバズり、本人にも25万人以上のフォロワーがついている。
そのルーツは本人の過去にもあるようで……。まずは、ミスキャンパスコンテストに出場するまでの人生から語ってもらった。
TikTokを見るとあざといながらも憎めないキャラクターを演じきっているようにも思える。しかし、「#埼玉の彼女」は「設定」ではない。
実際、本人は埼玉県出身で、25歳の今に至るまで、埼玉を一度も出ずに生活を続けている。小学校から大学に至るまですべて共学で、人生においてその“あざとさ”をうまく使ってきたという。
首を傾けたり、唇を前に突き出したりしながらインタビューに答える様子は、確かにあざとい。
「嫌なことをしたくない、という思いが小さい頃から強くて。特に高校受験は本当にしたくなくて、指定校推薦で進学しようと決めたんです。
先生に対しては愛想よく、ニコニコしながら『内申点ください。お願いしま~す』って言ってました(笑)」
首を傾げながら傾けて表情をつくり、中学校3年生時点での“あざとさ”を再現してくれた久木田さん。先生に上手に話しかけ、テストに出る範囲を聞き出していたという。
その振る舞いはTikTok上にある大学の教室内で男子学生にお願いしてノートを借りる動画に通じるものがある。
「学校の授業を全力で受けた」上で勉強していた成果ではあるようだが、努力と工夫の甲斐あって、無事、推薦で明治学院大学の附属高校に進学。もちろん大学受験もすることなく、エスカレーターで明治学院大学に入学した。