「なんでカット野菜買ってくるの?」と言われて…女性への“家事ファンタジー”に元キー局アナの私が言いたいこと
2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。
TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。
【過去記事】⇒連載「アンヌ遙香の北海道シングルライフ」を読む
第23回となる本記事では、とあるアンケート調査をきっかけに「女性」と「家事」について考えます(以下、アンヌさんの寄稿)。
毎日の料理、掃除、洗濯、ゴミ捨て……「家事」は無限に存在します。
私は掃除や整理整頓は好き。その一方で、料理に関しては、栄養バランスがよければOKというスタンスなので、丁寧な手作りごはんというものにはあまり興味が湧きません。パートナーと生活している人にとり、家事分担は永遠の課題と言ってもいいでしょう。
そんな中、パートナーがやってくれる家事への不満を人知れず抱えている人もいるのではということで、小学館『kufura』では、既婚男性329人に「妻の家事で不満に思っていること」についてアンケート調査を実施したそう(2025年2月21日に公開されていた記事より)。
その内容が非常に興味深かったのでご紹介します。まずは洗濯問題。
「毎日やっているが、もう少しまとめて効率的にやってもいいのでは」(75歳/会社経営・役員)
ふむ。おっしゃる通り。でもね、洗濯物があんまり溜まるとそれはそれで不便なの! 他にも、ほこりが目立つ、トイレ掃除の頻度が少ない、などの不満があるようでしたが、私が個人的に引っかかったのが、
「総菜を買ってきているのに料理をしていると言う……それはちょっと違うのでは?」(57歳/コンピューター関連技術職)
「手間暇をかけて料理を作っていると妻は言うが、最近スーパーでの総菜や冷凍食品が夕食のおかずとしてよく出てくる。物価高の折、もう少し自分で作って節約してほしいと思うが、自分は料理ができないので言うこともできず、我慢して妻に任せている」(77歳/その他)
というもの。うまく食材を組み合わせて手作りの節約料理を作って欲しいと気持ちになるのもよくわかります! おっしゃる通りなのですが、その一方で……もしかしたら、もしかしたらですよ?
家事及び手料理は、やはり妻が心を込めて丁寧にやってほしいという「家事ファンタジー」のようなものがまだ心の奥底にある方がいらっしゃるのでは、とちょっと感じるときがあります。
私も人並みにパートナーとともに生活をして、料理担当を請け負った経験があります。
私はキャベツの千切りが苦手。包丁でやってしまえばごんぶとに、じゃあスライサーはというと、極度の怖がりの私は自分の指までスライスしてしまいそうで、なるべく使いたくない……。
ということでよくカット野菜コーナーに並ぶ袋入りの千切りキャベツを購入することがありました。パートナーから見れば、ひと玉は無理でも、半玉や4分の1でも買ってくれば、十分にもっと大量のキャベツの千切りができるはずなのに、
どうして割高な、袋詰め状態のキャベツの千切りを買ってくるのか納得いかない……なんで自宅でスライスしないの? なんて言われたこと、確かにありましたね。ちょっとラクしすぎじゃない? なんていうふうにも見えたみたいでした。

アンヌ遙香
家事は妻が心を込めてやってほしいという「ファンタジー」
私も「なんで千切りキャベツを買ってくるの?」と言われたことが…

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