
家に帰ってもソワソワと落ち着かなかったさやかさん。近所のママ友に話を聞いてもらいに行ったんだそうです。
「もう、いてもたってもいられなくて、友人に話を聞いてもらいました。そしたら、話しているうちになんだか涙が出てきて。頑張っている自分が惨めに思えてしまったんですよね」
さやかさんは実家にいるとはいえ、子育てをしながら仕事をして日々をこなすワーキングマザー。男性と出かけるどころか、出会う暇もないといいます。
「私が、元夫のことを気にしすぎるのは、自分に余裕がないからなんですよね。ママ友に『あおり運転よりも、元夫の車の方が怖い』って言ったら笑われましたよ」
数時間後、面会を終えた息子が帰ってきます。
笑顔で帰ってきた息子は、いつものように目をキラキラさせながら、楽しかった出来事をさやかさんに話したそう。そして、息子の顔を見た瞬間、胸にあった何かがスッと溶けていったと言います。
「この子が、ただいまと帰ってきてくれることが、今の私のすべてだと感じました。きっと、ここから引っ越せたら元夫のことで気持ちが揺らぐことはなくなる。でも私には両親の助けが必要。何より、息子はパパと楽しく過ごし、笑顔で帰ってきてくれるんですから」
もちろん、離婚後に元配偶者が新しいパートナーを持つこと自体は珍しくありません。
一方で、幼い子どもに新しいパートナーを会わせる場合には、子どもの気持ちを最優先にしつつ、一緒に暮らす親に事前に知らせたり、必要に応じて父母で話し合ったりする配慮も必要でしょう。
さやかさんも、このモヤモヤを「自分に余裕がないから」とだけ捉えて、飲み込む必要はないのかもしれません。子どもを介して関係が続くからこそ、気になることは父母の間で共有していくことも大切ではないでしょうか。
<取材・文/maki>