
そして先月、運動会のPTA活動が始まると、状況はさらに過酷になったといいます。
「運動会の1ヶ月、もう本当にへとへとでした。毎晩のミーティングに、夜中までLINEが続いて。彼女の口癖は『みんなのためだから』なんですよ。誰より動いているし、それを言われると誰も反論できなくて」
会議のたびに新しい確認事項が増え、修正を繰り返す日々が続きます。
「彼女が誰よりも動いていたのは知っています。ただ、すごく細かいんですよ。例えば、タイムスケジュールが毎日分単位で動いていたり、受付に置く物の位置が変わっていたり。もう、毎日聞いているだけでも大変でしたね」
そして、運動会が終わったその夜は打ち上げかと思いきや……。
「お疲れさまでした、の言葉もなく、すぐに反省会のミーティングが始まりました。また反省点の洗い出しでしたね。家に帰る頃には、もう来年は絶対に役員やりたくないって、みんなで思っていました」
これだけのことがあっても、誰も彼女に直接何かを言うことはないといいます。ただ、ママ友として彼女を認識している人はゼロ。
「みんな、面と向かって嫌な顔もしないし、責めもしない。ただ、静かに距離をとっていくんですよね。LINEの返信がちょっと遅くなったり、既読がつかなくなったり」
祥子さんはこの件をきっかけに、あることに気づいたそうです。
「PTAで好かれるのって、仕事ができる人より、ちょっとゆるい人なんですよね。多少のミスを笑ってくれるとか、まあいいかって言える人。完璧な人って、近くにいると、なんか息苦しくて」
ママ友や役員仲間との関係は、正しさだけでは続かないもの。多少のゆるさや、笑って許せる空気を持っているママの方が、結果的に周りから慕われる場合も多いようです。完璧よりも感じの良さ。ママ社会には、そんな独特のバランスがあるのかもしれません。
【他のエピソードを読む】⇒
「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ
【あなたの体験談を募集しています!】⇒
心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック
<取材・文/maki>