――先ほど仕事のモットーは「楽しむこと」を言われていましたが、どういう瞬間に楽しさを感じますか?
松也:自分がゼロから制作をするようになってからは、それがお客さまに受け入れられている瞬間が、役者をやっているだけでは感じられない幸福感や充実感がある気がしています。その分逃げ道がないので、すべて自分の責任になりますが、演出と出演も兼ねていたりすると、背負っているものが多い分だけ喜びは大きいですよね。
――そもそも制作までやるきっかけは何だったのでしょうか?
松也:たまたまなのですが、自分の好きな方々と何かやりたいと思った時に、だったら立ち上げから自分の想いも含めて、作りたいものを早い段階から共有できていたほうが形になりやすいのではないかと思いました。たとえば誰かに脚本を託したとしても、意見を言うこともあるわけですので、自分で全部作りに行ったほうが早いかなと。そのこと自体も楽しいと感じるポイントですかね。
――最初は歌舞伎だったわけですよね。
松也:最初はそうですね。それから2019年に始めた、城田優くんと山崎育三郎くんと組んでいるプロジェクトのIMY(アイマイ)もそういうスタイルですね。プロデュースも全部自分たちでやるというスタイルが続いたので、より楽しさと興味がわいたというのはあります。
――最後に、どういう40代を送りたいですか?
松也:あまり感覚的には変わっていないので、今までと比べて何か特別なことをしたいとは思わないですが、必然的に自分がより多くの責任を追い、何かを作ってく機会が増えてきていますので、その機会を楽しみながら、より自分の中で表現できる何か引き出しみたいなものをたくさん増やしたいです。それをできるだけ沢山の方に還元して、できることの限界地の先に挑戦できるようになっていきたいと思っています。
<取材・文/トキタタカシ>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、
インスタグラムにて写真レポートを行うことも。