小学生の親をドキッとさせる恐怖の言葉【シングルマザー、家を買う/64章】
娘が玄関で“闇取引”
「ちょっとまったぁぁぁぁぁぁ!」
この時点で22時半にはなっている。どうやら、娘はみまもりケータイに登録してあるじいじにトイレから電話をかけ、2440円を持って来てくれと頼んだらしいのだ。じいじは孫にはなんでもしてあげるほど甘い。「それはかわいそうに」と思い、少ないお小遣いから出してくれたらしい。
しかし、これでは娘は反省しない。
どんなことがあっても、じいじに頼れば解決すると思われちゃたまらない。今後ボケていくだろうじいじからお金をもらうようなことになったら大変だ! 変な男にひっかかった娘から「じいじ~、お金貸して~」なんて言われたらホイホイ渡しそうなじいじも怖い。
これは早く芽を摘まなくては! と思った私は、じいじに「孫のお願いでも何でもいうこときかないで! とくにお金はダメ!」と釘をさし、お金を返すと「ごめんよお~。娘ちゃんが頼ってきたからさぁ~」とバツが悪い顔をしつつ家に戻っていった。
小学生の切り替え力はスゴい
- ママ。80年生まれの松坂世代。フリーライターのシングルマザー。逆境にやたらと強い一家の大黒柱。
- 娘(8歳)。しっかり者でおませな小学3年生。イケメンの判断が非常に厳しい。
- 息子(5歳)。天使の微笑みを武器に持つ天然の人たらし。表出性言語障がいのハンデをものともせず保育園では人気者
吉田可奈
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、出版社に入社、その後独立しフリーライターに。音楽雑誌やファッション雑誌などなどで執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。長男に発達障害、そして知的障害があることがわかる。著書『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん? 発達障害・知的障害の子と生きる』Twitter(@knysd1980)
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