もう一つ忘れていけないのがキャスティングの妙味です。主演の二人は言わずもがなの存在感ですが、晶が4年間つきあっている彼氏・花井京谷に田中圭、京谷の家に住み着いているネトゲ廃人の元彼女・長門朱里に黒木華、そして恒星の元カノでブランドデザイナー・橘呉羽に菊地凛子と、まさに映画・ドラマの主役級のキャストが勢ぞろい。彼らが織りなす人間模様は存分に見応えがあります。

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【公式】獣になれない私たちさん(@kemo_nare_ntv)がシェアした投稿 – 2018年10月月10日午前5時41分PDT

　日々の仕事に追われ、人間関係に疲弊し、彼氏はいるものの恋をしているかどうかわからない晶。他人に対して毒を吐くことで、自分の心が傷つかないように守っている恒星。賢くスマートに生きなければ心も体もすり減るだけの世の中で、いつの間にか自分のなかの「獣」＝「本当の気持ち」を押し殺してしまっている二人の姿は非常に現代的だと言えるでしょう。 　いずれにせよ、ひさびさに「水曜の夜はドラマを見るぞ」と思わせてくれる、期待感あふれる作品であることは間違いありません。 　晶と恒星の物語はまだ始まったばかり。果たしてどのような展開と結末を見せてくれるのか見届けたいです。 ＜文／中村裕一＞ ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】