ビッグサイズの流行はまだまだ続く。次はシャツをワンサイズ上か、メンズを選んで
【モードをリアルに着る! Vol.73/小林直子】
流行とはシルエットの変化なので、アイテムは同じでもシルエットが変わります。
基本的にはこれまではやっていたものとは違うものがはやることになります。
タイトな時代の反動でシルエットがどんどん大きくなってきて、今では多くの人が大きめのコートや分量感のあるスカートをはくようになりました。これを読んでいるみなさんの中にも大きめのコートを新調した方もいることでしょう。
クローゼットには以前と違って、ボリューミーな服がそろってきていることと思います。けれどもまだまだ大きくなる余地があります。
どこに大きくなる余地があるか。その一つはシャツです。
街を歩く人を見ても、女性でビッグシャツを着ている人はほとんど見かけません。今回取り上げるジル・サンダーのルックほどに大きなシャツを着ている人はほとんどいないでしょう。
取り上げたルックは、メンズのワークウエアに着想を得た、シルエットもメンズライクでボリューミーなビッグシャツに、軽い素材感のロングスカートを組み合わせたもの。
身体をしめつけるところがどこもなく、歩くとたくさんの風をはらみそうなこのルックは、ここのところずっと見たことのないシルエットであり、組み合わせです。
まずはビッグシルエットのシャツを探しましょう。これはいつもの自分が買うようなサイズからするとかなり大きめなものだと思います。
まだまだ一般の市場にはこんなビッグシャツは出ていませんから、探すなら自分がMサイズを着ているのならLサイズを、またはメンズのシャツの中から探してみましょう。形はシンプルなシャツなので、探せば納得のいく大きなサイズのシャツを見つけることができるでしょう。
このルックの場合、見せたいのはデザインのディテールではなくシルエットです。ですからシャツもできうる限りシンプルなデザインのものを選びましょう。
デザインがシンプルであればあるほどに気を付けたいのは素材です。
デザインがあまりされていないアイテムであればあるほど、素材のクオリティが目立ちますから、頼りなく、くたっとしてしまうような素材は避けましょう。シルエットがしっかり出るような、アイロンをかければ形がはっきり出る、そんな張りのある素材のものを選びましょう。
シャツが大きくなる余地アリ
いつもクリーンでシンプル、リラックス感あふれるルックを発表するジル・サンダーの2019年春夏コレクションは、ルーシー&ルークのメイヤー夫妻がクリエイティブディレクターに就任してから3回目のもので、ミリタリーやワークウエアをイメージソースに現代のミニマルスタイルを展開。 色数も抑えられ、過剰なデザインもなく、シンプルに、かつ機能的な実際に着られるウエアが提案されました。
ビッグシャツにロングスカートに合わせるのが新しい
身頃も、袖丈も、着丈も大きなこんなシャツを今着ている人はまだまだ少ないでしょう。 こんな大きなシャツをロングスカートに合わせてしまうという、「スタイリングの教科書」には大きなバツ印がついていそうなこの組み合わせを今するのが新しいのです。 ではこのルックを真似るために、私たちはどうしたらいいでしょうか。
ワンサイズ大きいシャツかメンズシャツを
シンプルなデザインで張りのある素材のシャツを
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