ひざ上丈のパンツのとき下半身のラインが気になる…隠すための工夫って?
【モードをリアルに着る! Vol.75/小林直子】
パンツ丈にもいろいろあることは皆さんもご存じのことでしょう。ショートパンツから、床をひきずりそうな超ロング丈まで、そのときどきではやるものも違います。
先シーズンあたりから突如出てきたのが膝小僧が見えるぐらいの丈のパンツです。
その中でも身体にぴったりとくっつくラインのものを自転車競技のウエアからサイクリングパンツと呼んでいます。
これまでは膝より少し上の丈の半ズボンタイプ、もしくは膝より少し下のバミューダパンツまでは一般的にありました。
だけれども、この膝小僧が見える丈で、しかもかなりタイトなものは今まではスポーツウエア以外ではなかなか見かけませんでした。
この膝上丈パンツ、しかもぴったりと身体にくっつくサイクリングパンツのタイプは下半身が目立つので一般にはかなり難しいだろうと思っていたのですが、2019年の春夏ではついにシャネルのコレクションにまで登場しました。
そうなると、難しいなんて言っていられません。シャネルが取り上げたぐらいですから、もしやこれはかなり多くの人に受け入れられるかもしれません。
2019年の春夏、シャネルのコレクションにも登場
一見難しそうなアイテムも、工夫して着ることが出来る
さて、くだんのシャネルの膝上丈サイクルパンツです。膝小僧に少しかかるくらいの黒いサイクリングパンツに黒いジャケットを合わせています。 うまいなと思うのは、この黒いジャケットがお尻が隠れる丈であること。サイクリングパンツの欠点である、下半身のラインが見えすぎる点をこれでクリアしています。 一見着こなすのが難しそうなアイテムも、工夫して着ることができるという、いいお見本です。 シャネルは販売価格からいっても、購買層は年齢が高めでしょうから、ジジやベラのように下半身のラインを見せてサイクリングパンツをはくことは少しためらわれます。 ためらうけど、今それがはやっているし、ちょっとはいてみたい、そんな顧客に、ではこのスタイルでいかが?これならはけるでしょうという提案をシャネルはやっているわけです。
好きなタイプの膝上丈パンツを手に入れましょう
では、今までワードローブになかった膝上丈のパンツ、具体的に取り入れるにはどうしたらいいでしょうか。 まずは好きなタイプの膝上丈パンツを手に入れましょう。 サイクリングパンツだと、身体のラインが目立ちすぎて嫌だという場合は、少しゆとりのあるものでもいいでしょう。今シーズンはサイクリングパンツほどぴったりしていないタイプのものも、ほかのハイブランドで出ています。 この微妙な丈のパンツが新しいので、ぴったりしていないものでもいいと思います。
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