KANA-BOON飯田、10日間の失踪劇。意外といる“失踪する夫たち”のワケとは?
夫の甘えを見抜いていた妻
1週間後に服を取りに来た形跡が…
1週間ほどたったとき、帰宅すると家の中の様子がおかしい。夫が帰ってきた気配があった。クローゼットをのぞくと夫の衣服が何着かなくなっていた。どうやら洋服を取りにきたようだった。
「1週間もたつと子どもたちが、『お父さん、まだ帰ってこないの?』と言うようになる。お父さんは海外出張であと何ヶ月か帰ってこないと言うしかありませんでした」
キヨコさん自身は、夫にはまったく連絡をとっていない。ひたすら夫の出方を待っていた。
さらに1週間、連絡はなかった。会社から連絡がないということは夫は会社には行っている、そして相手は社内の女性だろうとキヨコさんは感じていた。
失踪から3週間たったとき、夫はなにも言わずに戻ってきた。土曜日の昼間、子どもたちが部活で留守にしているのをわかっていて、突然現れたのだ。
「恋じゃない。だまされただけだ」
「お帰りって言っていいの?と私が聞くと、夫は黙ってうなずきました。心配かけたな、と言うので、『別に心配なんてしてないけど』と。捜索願いも出してないし、夫や私の親きょうだいにも話していなかったので(笑)。そう言うと、夫は少しがっかりしたようでした。
若い女性に恋でもしたのねと言ったら、『恋じゃない。騙(だま)されただけだ』って。何があったかなんて聞きませんよ。夫は聞いてほしそうだったけど、結局、彼は甘えているんですよね。夫がいなくなったからって、私は大騒ぎするような女じゃないってわからなかったのかしら」
その後、彼女の推測通り、相手は社内の30歳の女性だとわかった。その彼女が家にまで押しかけてきたので、キヨコさんは「訴えるわよ」と一喝して追い払った。
あれから1年、夫はキヨコさんの顔色をうかがうように生活している。そしてキヨコさんは、子どもたちの成長を見ながら離婚のタイミングをはかっているのだという。
<文/亀山早苗>
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フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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