6月19日付けの『ニューヨーク・タイムズ The New York Times』で、TBSドラマ『わたし、定時で帰ります。』が取り上げられ、過労死や過労による自殺があとを絶たず、長時間労働が美徳とされる日本の社会構造が紹介されました。
The TV show “I Will Not Work Overtime, Period!” has struck a chord in Japan, a country known for an dangerously intense, at times deadly, work ethic https://t.co/Pve98VqKvh
一方で、『ニューヨーク・タイムズ The New York Times』の記事に対して、「アメリカだって同じだ」という反論意見も見受けられました。
先ほど“一般的”とあえてカッコ付きで書いたのは、業種や立場によっては日本と同じように時間外労働を強いられている会社員も一定数存在しているからなのです。
実は米国には、一定以上の年収をもらう管理職や専門職員が時間外労働をしても企業側は残業代を支払わなくてもいいとする「オーバータイム(残業)規制」というものがあります。
米国版『ビジネス・インサイダー Business Insider』によると、もともと「オーバータイム規制」は低収入で働く従業員に対し、雇い主は残業代を支給しなければならないという勤め人を守るための規制でした。
しかし、低収入の基準値として設定された2万3660ドル(約255万円)が過去15年間変わらず、本来とは真逆の「企業に都合のいい規制」に変わっていってしまったよう。施行された70年代には65%の会社員を保護していた規制も、現在はわずか7%の会社員しかカバーできない状況になっています。
例えば、筆者がブラック企業の社長だったとして、忙しい部署の誰かに「アシスタントマネージャー」という肩書を与え、最低年収の2万3660ドルを支払えば、残業代を払わずにこき使うことができるというわけです。
先日、ワシントン州の『シアトル・タイムズ Seattle Times』は、2026年までに国が定めた基準値の2.5倍までに引き上げる独自規制を施行すると発表した州労働省の英断を紹介。クリスマスシーズンのストアマネージャーや、研究機関に勤めるリサーチャー、建築現場の主任などが、低すぎる基準値のせいで過酷なサービス残業を強いられてきた実態をレポートしました。