『千と千尋』のカオナシが追いかけてきた!夜の最恐スポットで起きたこと
最近は若者の車離れが起きているそうですが、東京や大阪などの都市部と違って地方はまだまだ車社会。移動は公共交通機関よりも車という人のほうが多いはずです。

「私は大学進学で上京し、結婚した今も東京に住んでいますが車は持っていません。ただ、実家は田舎なので帰省した際は、両親の車を借りて出かけることが多いですね。
特に若いころは実家に戻っている間、中学や高校の友達に誘われてはよく深夜のドライブに出かけていました。夜の田舎道をただ走っているだけなのに無性にワクワクしたことを思い出します」
楽しそうに昔を振り返る原田沙織さん(仮名・32歳/情報サービス会社)ですが、当時よく出かけたのが心霊スポット。田舎すぎて夜中に遊べるような場所が少なく、男友達の提案でネット上で紹介されている地元のスポットをよく訪れていたそうです。
ただし、1か所だけ本当にシャレにならない場所があったようです。
「山奥にある公園に行ったときの話です。そこは地元でも知る人ぞ知る最恐スポットと呼ばれている場所でした。自殺や殺人事件の現場だったとかいろんな話がありましたが、私も友達もそこで実際何かあったという話は聞いたことがなかったし、よくありがちなただの噂だと思っていました」
その公園の周囲には民家どころか街灯すらなく、当日は月明かりも出ていなかったので一面真っ暗。沙織さんら5人は車を降り、懐中電灯で照らしながら公園の中へと入ります。
「森林公園みたいな場所で整備された遊歩道などもありました。しばらく進むと小さな沢があり、それに沿って遊歩道は続いていました。
そのまま公園の奥へと歩いていたんですが、しばらく進むと沢を隔てた斜め前方に“白っぽいゆらゆらとした何か”が見えたんです。その瞬間、身体から血の気が引くのがわかりました」
それまで彼女は霊と呼ばれるモノを見たことはありませんでしたが、気配には人一倍敏感でした。自分たち以外に誰もいなくても「ここはなんか嫌だ」などと感じることがそれまでにも何度もあったといいます。
「私が見た白っぽいヤツを例えるなら『千と千尋の神隠し』に出てくるカオナシ。あれを全身白くしたような感じでしたが、目や鼻などの顔はなかったように見えました。そのとき風はほとんど吹いていなかったはずなのにゆらゆら揺れていて、少しずつゆっくりこちらに近づいてくるのがわかりました。
頭の中では警報が鳴り響いているような状態で、これは本当にヤバいと感じました。それで立ち止まって友達みんなに『ここで引き返そう』って言ったんです」
このとき男友達の1人は奥まで行こうと反対したそうですが、その間にもカオナシは少しずつ彼女たちがいる場所へと向かってきたとか。それでもうラチがあかないと思い、「お願いだから早く戻ろう。ねぇ、お願い!」と大声で言います。

写真はイメージです(以下同じ)
帰省中に友人たちと心霊スポット巡り

カオナシが追いかけてくる!!

1
2