両親の大反対を押し切って国際結婚。カナダ人夫の意外な行動が和解のきっかけに…
若い人たちにはピンと来ないかもしれませんが、上の世代になるほど“結婚は家同士がするもの”と考える人が多いようです。
そのため、「この人と一緒になりたい!」という相手がいても親に反対されて泣く泣くあきらめたなんて話も聞きます。
しかし、その一方で反対を押し切って結婚した人も。現在、カナダで暮らすウィルソン一美さん(仮名・38歳/インターネット関連会社)もそんなひとりです。
「23歳のとき、友達を通じて知り合ったカナダ人のアレックスと付き合い始めたんです。お互い結婚前提の交際でしたが、田舎に住む両親は相手が外国人と聞いただけで大反対。
特に父親は私が彼を紹介したいと伝えても『家に来ても会わない』の一点張り。そう簡単に事が進むとは思っていませんでしたが、最初は時間をかけて説得すれば認めてもらえると思っていました」
その後、なんとか彼と会ってくれることにはなったそうですが、父親はずっと険しい表情のまま。ほとんど口を開くことはなかったそうです。
「カレも結婚を反対されていることはわかっていたため、何度も実家に足を運んでくれました。門前払いこそされませんでしたが、父親は『申し訳ないが結婚を認めることはできない』と言って、客間からすぐ出て行ったこともありました。
私もカレとは別に両親の説得を試みましたが『よりによってなぜ外国人なんだ……』と反対との立場を変えることはなく、勝手にお見合い話を持ってこられたこともあったほどです。
私は本家の跡取り娘だったため、親戚を味方につけたくても同年代の従兄妹たちをのぞくほとんどが結婚に反対。田舎で保守的な土地だったことは知っていましたが、自分の一生に関わる問題ですし、こればっかりは受け入れることができませんでした」
2年にわたって実家詣(もう)でを繰り返しましたが最後まで賛成してもらえず、一美さんは説得を断念。両親の許しをもらわずにそのまま結婚する道を選びます。
「彼は私とのために赴任期間の延長を申し出てまで日本に残ってくれていましたが、これ以上時間をかけても許してくれるのは難しいと判断したからです。
結婚の報告をしに実家に行くと、その場で父親から『親子の縁を切る』と絶縁を突き付けられましたが、すべては覚悟のうえでした。涙があふれそうになるのを必死でこらえ、今までお世話になりましたと言ってそのまま実家を後にしました」
正式に国際結婚した一美さんは、夫の母国カナダで生活。結婚した2年後にはお子さんも生まれ、異国での生活は大変ながらも幸せな日々を送っていたといいます。
「ちょうど子供が2歳になったころ、突然父親から『子供と顔を見せに戻ってきたらどうだ』と連絡があったんです。
勘当されたといっても母親には妊娠や出産なども報告していて、定期的に連絡はとっていましたがまさか父親からこんなことを言ってくるとは思っていなかったので驚きました。けど、これをきっかけに両親と和解できたらと思い、カレの休暇を利用して家族3人で日本に戻ることにしたんです」

写真はイメージです(以下同じ)
娘の外国人彼氏に、けわしい表情の父親
反対する両親を無視して国際結婚

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