もしもに備えてカップラーメンやレトルト食品を買い込んで…
中田美紗子さん(仮名・30歳・主婦)は、台風19号が関東圏に直撃する前日、もしもの時に備えて食料や飲料水を買い込みました。
「朝、オープンと同時にスーパーに駆け込んだのですがもうかなり品薄で。完全に出遅れたとあせりましたね…でも、あわてて残っているインスタントラーメンやレトルト食品、缶詰など片っ端から買い物カゴに入れていきました」

写真はイメージです
ですが幸いな事に、美沙子さんの住むエリアは停電や断水などの被害を受けずに済んだそう。
「何事も起こらず、台風が通り過ぎてくれてホッとしたのですが、つい食品を買い過ぎてしまったと後悔してしまって。場所をとってキッチンがせまくなるし、さっそくその日のランチはカップラーメンを食べましたね」
夕食も、夫のEさん(34歳・会社員)にレトルトのソースをかけたパスタを出しました。
「嫌がられるかな?と思ったら『そんな事なら協力するし、なんなら明日もレトルトでいいんだよ』と言ってくれて、最初は優しいなと思ったのですがホントは全然違っていて…」
実はEさん、以前から美沙子さんの作る野菜たっぷりの料理があまり好きではなく…隠れてジャンクフードや、インスタントラーメンなどを食べるのが楽しみだったのだとか。
「私はEの体の事を思ってヘルシーな料理を作っていたのに、なんなの?とムカつきましたね。もうEが根をあげるまでずっと夕食にレトルトかインスタントの食品を出し続けてやろうかと思っています。まだまだ買い置きはたくさんありますからね」
災害とは、夫婦の価値観の違いをあぶり出すものでもあるようです。
<文/鈴木詩子>
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漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
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