近年の朝ドラの流れで、つい「女性の胸キュン要員」を用意しなければいけない縛りでもあるのかと思っていましたが、本来、ときめきは物語から生まれれば良いわけです。 　その点、溝端は理想的。朝ドラ出演が初めてとは思えないほど、朝の笑いにピッタリな空気を醸し出しています。ひょっとしたら今後、BK制作朝ドラの常連になるかもしれません（BK:NHK大阪放送局）。 　しかも、視聴者を大いにズッコケさせ、笑わせる圭介（溝端）に、あろうことか、喜美子が無自覚に恋しているらしいことが29日放送分で発覚します。 　6歳下の妹を亡くしていることから、喜美子のことを「可愛い妹のよう」と言う圭介に、キュンとくる要素はここまでほぼありませんでした。 　でも、視聴者をちょこちょこ笑わせつつも、不意打ちで泣かせるのがうまい『スカーレット』ですから、大いに予想を裏切ってくれるはず。今後の恋の行方に要注目です。 ＜文／田幸和歌子＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】