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『同期のサクラ』高畑充希は幸せになれるか? 『純と愛』のトラウマがよみがえる

サクラの受難に『純と愛』を思い出す視聴者たち

「『同期のサクラ』を見て、『純と愛』を思い出している・・・」 「お願いだから『純と愛』的な結末ではなく、ハッピーエンドにして」 「『純と愛』のような救いようのないラストにはしないでほしい」  左遷や唯一の家族の死、夢への挫折……SNSや番組感想サイトには、サクラを襲う数々の受難に、『純と愛』を思い出して不安になるファンたちの声が数々寄せられています。しかし、理不尽で不可解なことが多い現代日本社会――はっきりものを言ったことで煙たがられて異動となったり、身内の突然の不幸など、彼女の被る受難は現実的であり、誰の身にも起こりうるものです。
『スカッとジャパン』のような、忖度のない行動をした結果の爽快なラストは、誰もが「そうであってほしい」と求めているものですが、残念ながらおとぎ話であることが多いのです。キャラクターが浮世離れしている遊川氏のドラマですが、ストーリーはご都合主義ではないリアリティが随所に溢れています。 『純と愛』で「これまでの朝の連続テレビ小説」っぽくないものに挑戦し、視聴者のご機嫌伺いをすることを嫌った結果、賛否を巻き起こした遊川氏。『同期のサクラ』でも、主人公の幸せをねがう視聴者の思いをよそに、それを裏切るあっと驚く展開を用意している可能性も高いでしょう。

サクラは一体どうなる?展開に期待

 今のところ視聴率も右肩上がりで、評価の高い『同期のサクラ』。今後の展開によっては、感動の結末を期待していた視聴者が手の平を返す結果になることもあるでしょう。いずれにせよ、遊川氏はどんなに物議を巻き起こしても、結果的に後世まで人々の心に残る、素晴らしい作品を送り出し続けている脚本家であることは間違いありません。  果たして、サクラの夢は叶うのか、サクラの仲間たちはどんな人生を歩むのか、そしてなぜ昏睡状態になるのか……。今後も『同期のサクラ』から目が離せません。 <文/小政りょう>
小政りょう
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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