太ってるのが嫌で自殺をはかりました【元アイドル22kgヤセへの道】
<元SDN48・なちゅ【22kgヤセへの道】10話>
身長162cm・体重74kg・体脂肪50%まで激太りした私なちゅは、昨年の6月に人生最後のダイエットを決意! 22kgの減量に成功しました。
そして今もなお、痩せ続けているのですが、ダイエットが成功するこの30歳という年齢まで、何度親に迷惑をかけてダイエットに失敗したことか。
実は高校生の時に、太ってることがコンプレックスで、もう本当に何もかも嫌で、自殺未遂をしたことがあります。
私は産まれた時4012グラムもある大きな赤ちゃんでした。そのことは関係ないと思いますが、幼い時から本当によく食べる子で2歳年下の妹の残したご飯やお菓子も食べてしまい、割合でいうと私:妹が1.5:1程度なので、みるみるうちに私はデブ、妹は細くて可愛く育ち、私の自慢。それは今も変わらないです。
中学・高校生になり、自分はデブだと自覚しはじめました。TVを見ても雑誌を見ても浜崎あゆみも『ポップティーン』の読モも、みんなガリガリじゃん。同じ可愛い服を着たいのに、「109」のお店の試着室で全然その服が入らない。
⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=455265
試着室に声をかけに来た憧れのショップ店員さんに、お母さんが「なっちゃんコレLサイズ、ゴムだから伸びる」「ちょっとウエストが入らなかったみたいで、ごめんなさい」なんて言った時は、頭に血が登るほど恥ずかしくて、自分が太ってることを棚にあげて帰り道に怒鳴り散らしました。
「ふざけんじゃねえ。くそばばあ! お前と買い物になんか一生行かない、死ね!」
外面の良い、内弁慶の私は、外出して人前ではそんなにバクバク食べなかった。だってデブが盛り盛り食べたら本当にデブだから。そんなの恥ずかしい。デブな時点で恥ずかしがればいいのに、変にそういうことを気にしてましたね。
その分、家に帰ったら、無意識のまま暴飲暴食。胃が痛くなっても食べる。食べる。当時の私は家にいる間中、何か食べてました。ポテトチップス・アイスクリーム・パン・チャーハン・焼きそばのエンドレス。
「食べ過ぎよ」と声をかけてくれる母親に「うるせー!」と苛立って、また倍食べてやる。痩せたいって気持ちと正反対の行動ばかり。
小学校6年生で45kg、中学では50kg代後半。ぼっちゃり超え。デブ。
その日も母と喧嘩して「こんなにデブなら産まないで欲しかった! 殺せよ!」って怒鳴った。母が泣いたのを見てそれもイライラして、風邪薬の瓶をリビングから持ち出して自分の部屋に持っていきました。
何度も喧嘩しては手首にカッターを当てて切るか悩んだ日々。
「今日こそはもう絶対に死ぬんだ」。
その日は決意して錠剤を大量に一気に飲みました。
数分後ふわふわとした感覚を感じて、ビビリの私は「お母さん! この薬いっぱい飲んじゃった。ふわふわする」と叫びました。「何やってんの!」母は車に私をのせて病院へ。
その後のことはあまり覚えていないけれど、鼻から管を入れられて胃の中の薬を取り出して洗浄してる時、涙が止まらなかった。夜に妹とお父さんが病室に来てくれた時に「あ、そうだ、死んでない。ごめんなさい」って、悲しそうなお父さんの横顔見て思ったのを今でも覚えてる。
なんて親不孝なんだろう。本当は自分のことが大っ嫌いで、優しい家族のことが大好きなのに。
今考えると簡単なこと。人のせいにしても痩せないです!
自分に甘くて人に厳しいだなんて、本当に弱い最低な人間だ。私は。
ダイエットや自己管理は、心を整えることから始まるのかもしれないです。痩せた今、この体重をどうキープしていくか、大好きな家族にどう恩返しして行くかを私はワクワクしながら頑張りたいと思います!
と言いつつ、ダイエットジムの話に戻る前に、もう一つ母にかけた迷惑を懺悔させて下さい。
次回に続く。レッツブー!

<TEXT/なちゅ ILLUSTRATION/志真うた>※この連載は毎週水曜に配信予定です
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
【なちゅ】
1984年大阪生まれ。’09~’12年、アイドルグループ「SDN48」に所属。現在はタレント活動のほか、書道師範を活かして「ボディ書道」を広めている。2015年6~11月の4ケ月で22kgの減量に成功。
LINE BLOG http://lineblog.me/nachudesu1223/
【志真うた】
芸人、イラストレーター、歴史恋愛研究家、温泉ソムリエ。http://shima-uta.com/
「109」試着室での、みじめな体験
外では少食、家ではずーっと食べている

「こんなにデブなら産まないで欲しかった!」
ダイエットは心を整えることから始まる



なちゅ、2015年6月(左)と11月(右)の変わりっぷり