癒し系の彼が、結婚後はグズに見えてきた…イラつく妻「悪いのは私のほう?」
「長短」という落語がある。のんびりやとせっかち、相反する性格ながら仲のいい男同士の話だ。性格が正反対だとかえってうまくいくこともあるが、夫婦関係でも同じことが言えるのだろうか。
「おおらかでのんびり」な男性と結婚したら「ただのグズ」に見えてきたという女性もいるようだ。

夫がのんびりすぎて困ると言うのはチハルさん(35歳)だ。最初はのんびりやの夫について、のろけているのかと思ったが、「本当にイライラするんです」と顔をしかめた。
「朝、たまたま出勤時間が重なって、一緒に行こうとなったときも彼は出かけるまでに時間がかかるんですよ。玄関で靴を履いていると思ったら、忘れ物をしたとリビングに戻るし。だいたい、私が『先に行くからね』って置いてけぼりにしちゃいます。待ってよーと言っていますが、そういう夫をかわいいとは思えなくてイライラするんです。夫に言わせれば私がせっかちらしいですけど」
もちろん、結婚前から彼のそういう性格はわかっていた。26歳のころに仕事関係で知り合い、友だち関係を続けていた。当時、彼女にはつきあっている人がいたからだ。ところが30歳の誕生日に、彼女はその彼にふたまたをかけられていることを知った。
「ショックでしたね、その人のことが大好きだったから。でも結婚しようねと口で言いながら、まったく行動がともなわないからおかしいなとは思っていたんです。そうしたら案の定、別につきあっている女性がいて。落ち込んで会社と家の往復だけという日々が続きました。
そんなとき彼が食事に連れ出してくれたんです。それがきっかけで友だちから恋人になりました。こういうおっとりした人のほうが結婚生活はうまくいくかもと思って結婚したんです」

彼の温かい人柄はわかっている。だが、実際に結婚してみると、その「おっとりさ」はチハルさんの許容範囲を超えていた。
「よく料理もしてくれるんですが、見ているとイライラしてきちゃう。丁寧といえば丁寧。だけど、そんな丁寧さは家庭料理にはいらないでしょということばかり。しかも手順が悪い。2歳の子がいるので、早くご飯にしたいのに……。
だから夫が料理を作ると言ったときは、途中で娘の分だけ私が作って食べさせながら、できるのを待っているという感じです」
夫のやる気を削いではいけないと、今までは我慢してきたのだという。

写真はイメージです(以下同じ)
「生活」に必要な性格はあるのか

夫のやる気を削いではいけないと我慢
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